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KT 勉強も好きでした。授業態度が良かったので、先生からすぐ覚えてもらったりとか。授業のことを勉強ってあんまり思ってなくて、豆知識とか雑学を聞いてるような感覚だったので楽しかったんです。

——成績もよかったのでしょうか。

KT いや、それはどうですかね(笑)。めちゃくちゃ勉強ができたわけではないけど、それなりにテスト勉強もしていたので、成績は悪くはなかったと思います。

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——学生時代の話を聞いていると優等生という感じがします。

KT どんなことも純粋に楽しんでいたんだと思います。何事も全力で頑張る真面目な子ではありましたね。

「YO、そこのかわいい女の子」とサイファーのネタにされる

——ラップバトルを見たことない女子高生が、ラッパーの登竜門である高校生RAP選手権に出場。不安はなかったですか。

KT 応募してからYouTubeで実際のラップバトルを見たんですけど、強面のラッパーたちが悪口を言い合っていて。しかも女性のラッパーが本当に少なくて、調べてもあまり出てこなかったんです。ディスり合いはしてるし、女性は少ないし、これ自分にできるのかなとは思いました(笑)。

 

——予選大会の会場の雰囲気はいかがでしたか。

KT 「絶対同い年じゃないでしょ。20代後半だよね?」みたいな感じの高校生がいっぱいいて。みんなジャラジャラのネックレスをつけて、HIPHOPとかストリート系の格好をしてる。そんなお兄さんたちが、裏でサイファー(複数人が輪になって即興でラップをすること)してるんですよ。

——そういうところでもサイファーが行われるんですね。

KT 自然に輪ができて、いろんなところからフリースタイルラップが聞こえてきました。

 私は知り合いもいないから隅っこの椅子に座ってリュックを抱えてじっとしていて。制服を着てオーディションに行ったんですけど、それが目立ったのか、みんなからジロジロ見られたし、歩いてる時に「YO、そこのかわいい女の子」とかってサイファーのネタになったりして。

 

審査員がゲラゲラ笑ってスタンディングオベーション

——さすがにその中に入っていく勇気はなかった?

KT 遠くから眺めるだけでしたね。なんだこの世界、って感じでした。ラッパーの世界に踏み込んだのもその日が初めてだったので、夢でも見てるんじゃないかなって思っていました。

——予選大会のオーディションはいかがでしたか。

KT 最初は空気感に圧倒されていたけど、だんだんとここまで来たらやるっきゃないだろっていう気持ちになって。オーディション自体は全部解放してやろうって気持ちで臨みました。

 私の順番はその日の最後だったんですけど、審査員の方々は丸一日高校生ラッパーたちを審査しているから、みんな疲れ果てていたんですよね。でも、私がラップした瞬間にゲラゲラ笑って前のめりになって、スタンディングオベーション状態ですごく楽しんでくれて。