25歳を過ぎたらおばさん、30歳になったら焦らなきゃヤバい、35歳までには結婚して子供を産まなきゃマズい……女性の人生って、わりと5歳刻みで“人並み〞というプレッシャーをかけられる連続のような気がします。ロリータファッションは25歳まで、二の腕を出すのは30歳まで、35歳までに家庭を築いて、40歳までに……ってこのレール、いつまでどこまで続くのでしょう。「結婚したいなら●●しろ。●●をやめろ」という条件を当たり前のように社会から突きつけられて、それに従えば“正しい生き方〞なのでしょうか。
そこから外れたら、世間に対して気おくれや劣等感を抱かなきゃいけないの?
いちばん大切なものは何かと考えたとき、私はそこからイチ抜けすることにしました。婚活を終えて数年がたちますが、後悔はゼロ。結婚へのあこがれは、今もないわけではありません。でも、結婚を最終目標にしてしまうと、お相手によっては自分の軸がブレてしまいかねない。自分を否定してまで結婚を最上位に置きたくないのです。私はロリータな自分を、ロリータとともに生きる自分を肯定して生きていきたい!
そしてそれは、結婚を選ぶ人たちだって同じはずです。結婚して子供を産み育てていく人の人生も、同じように大事に考えたい。さらにいえば、恋愛にあまり興味がなく、仕事や趣味に恋している人の生き方だって。つまりは恋愛しようがしまいが、結婚しようがしまいが、どの道を選んでも、自分らしくあることを肯定して生きていける。それが幸せな社会ということなんじゃないでしょうか。40歳を前にして、その思いはますます強くなる一方なのです。
この婚活体験については、のちに取材でお話しすると大きな反響があり、一部からは「あなた個人がモテないだけでしょ?」「ロリータを言いわけにしないで」といった批判もいただきました。でも、私のパーソナリティに迫るほど親しくない、なんなら初対面で、ロリータとわかった瞬間に露骨に態度を変える男性は大勢います。同じ経験をしたロリータちゃんたちからも話を聞きます。それって、ロリータが男性目線で偏見をもたれているということだし、そういう無理解をどうにかして減らしていきたい。今も変わらずそう思っています。