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「この戦争への関心を持ち続けることが大事」

――ロシア・ウクライナ戦争への関心はいまだに高いと思う一方で、無力感を感じる人も少なくないと感じます。高橋さんはどのようにこの戦争に向き合われていますか、そして私たちにできることは何でしょうか。

ロシアのプーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領 ©getty

高橋 私がテレビなどで解説をするようになって感じる希望は、日本のメディアがこの戦争のことを伝え続けようとする強い意志を持ち続けていることですね。

 私は、開戦直後のレベルでの関心は半年も続かないだろうと思っていました。でも世界が忘れればプーチンの思う壺です。

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 仮にウクライナが占領地をすべて奪回したとしても、ロシアが戦争をやめない限りこの戦争は終わらない。武器によって救われる命もありますが、武器だけでは戦争を終わらせられない。戦争を終わらせるためにはロシアを変えなければならず、それができるとすればメディアが伝え続ける情報の力なのだと思います。

 地球の裏側で起きている戦争に私たちができることは本当に少なく、無力感を感じることもあるわけですが、とにかくこの戦争を許せないという思いとともに伝え続けること、関心を持ち続けることが大事なのだと思っています。

 私は戦争が始まってからも毎週末のサッカー観戦は欠かさず、それは毎日3回の食事と同様に外せない予定として組み込んであります。サッカーの試合が開催されるのは、もっぱらテレビでニュース番組の放映がない土曜日が多いということもあるのですが、自分の趣味よりもテレビ出演を優先したら何か自分を勘違いしてしまいそうなので、早くからこのスタイルでいくことを決めました。開戦から1周年の日だけはあきらめましたが、今もそれを貫いています。

 ちなみにワグネルの反乱が報じられたのは週末でした。過去を振り返れば天安門事件の際にも流言飛語が飛び交った。希望的な観測から事実とは違うおかしな情報が出てくるもので、終わってみるとその多くが間違っているものなんですよね。

 今回のワグネルの反乱についても、結局プリゴジンの要求がわからないことにはわからないので、とりあえず情報を入れないことにしてサッカーの試合を見て、そのあとは寝ました。そして、翌日起きたらもう終わっていた。