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横浜まで40分、新宿に50分、藤沢に10分…実はめちゃめちゃ便利な場所

 さらに、1980年代には体育館や図書館、文化センターなども整えられて、藤沢市北部の“副都心”としての地位を確立してゆく。そうした中で、1990年に慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスがオープン。ついで1999年に相鉄いずみ野線と地下鉄ブルーラインが乗り入れて、いまの湘南台エリアが完成した。はじめは各駅停車しか停まらなかった小田急線も、2000年からは急行(現在は快速急行)の停車駅に昇格した。

 交通の利便性でいえば、相鉄線や地下鉄を使えば横浜におよそ40分、小田急なら新宿にも50分で行けるし、ザ・湘南の藤沢方面ならば10分とかからない。実は湘南台、めちゃくちゃ便利な場所なのである。

 

 相鉄線と東急線の直通で東京都心からのアクセスが便利に、などというのは、もはやおまけに過ぎない。それ以前から、湘南台は“便利な町”としての揺るがない立場を築いていたといっていい。そして、こうした湘南台の歩みにおいて、慶應義塾大学のキャンパス誕生はあくまでも1ページ。大きなきっかけは、やはりいすゞ自動車だったのである。

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 湘南台駅の周りには、駅の東も西も、実に何の変哲もない郊外ベッドタウンの駅前風景である。ひととおり、日常生活に必要なモノは揃っている。

 学生街というほどの雑多な賑わいはないが、それでも学生がちょっと時間を潰すのにも悪くない。さらに、駅から5分も歩けば住宅地。新しいマンションも建っているし、昔ながらの団地もある。新旧入り交じりつつ、着実な歩みを見せているのが、湘南台という“新たな終着駅”なのである。

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