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《写真あり》「いいとも」出演中、あわやケンカになりかけたことも…レディース同士のケンカを制止した“タモリの気の利いた一言”

『「いつ死んでもいい」本気で思ってた・・・』 #3

2023/07/30

genre : ライフ, 社会

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 まさか引退後に再びこんな自己紹介をするとは……少し照れ臭かった。今まで『ティーンズロード』でしか見たことがないレディースの頭たちがこうして一堂に会すると、なんとも言えないピリッとした空気があった。

 全員の自己紹介が終わった後、担当の人から今後の活動の流れやら説明を受けた。

「たばこは吸っていいの?」

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 私のこんな一言に、レコード会社のえらい人たちが固まっていた。慌てて担当者が

「まだ未成年だから、吸っちゃダメだよ」

「え~、無理だろ、やめられねぇよ」

「吸うなら、見えないところで吸ってね」

 なんとかそれでなだめられた。

 スタッフたちは引き上げて、私たち5人だけが会議室に残された。

出会ってすぐに意気投合

 ピリッとした空気のなか、京都のさちこが話しはじめた。

「なぁ、かおやんやろ? 私、『ティーンズロード』で見てたんよ」

「そうそう、私もずっと見てた」

「ティーンズロード」のファッションコーナーに出たかおりさん(写真:筆者提供)

 秋田のじゅりもそう続けた。

 三重のえみも「うちも、知ってる」、岩手のゆうこも「私も前から知ってた」と、みんな私のことを知ってるらしかった。

「かおやん?」

 いきなりあだ名? 関西弁でそう言われたことがとても新鮮で、さっきまでの張りつめた空気が一気に溶けた。

 すぐさま私たちは意気投合した。

 レディース総長のあるある、気苦労など、共感しあえた部分があるからこそ仲良くなれたのだろう。

 それに5人の役割、というか個性が面白いぐらい被ってなかった。

 じゅりが一番年下で、とっても男らしい、妹みたいでかわいかった。

 ゆうこはかなりマイペースで、好き、嫌いがはっきりしていた。

 さちこが一番しっかりしていて、肝っ玉かぁちゃん。

 えみは少し天然なキャラ。

 私は……お笑い担当だったかな?

 グループの名前は、みんなでいろいろ考えたけど、結局レコード会社が用意していた「鬼風刃(きふうじん)」――“鬼のように風を刃って走る”って意味だったかな――になった。

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