「欧米では子どもへの性的虐待はかなりの嫌悪感をもって受け止められる」
番組内で「欧米では子どもへの性的虐待というのは、かなりの嫌悪感をもって受け止められる問題」と解説したのは立石修取材センター室長だ。「イット!」の伝え方で特徴的だったのが、“国際派”の記者たちが「欧米の目線=国際的な視点」から解説した点だ。
今回の国連の来日調査の意味については国際取材部の佐々木亮デスクが解説。「企業のビジネスによって人権が侵害されないようにする」という国連のルールに関連して、日本政府や企業がルールを守っているかを調査するのが来日の目的で、調査対象の企業の1社がジャニーズ事務所だと説明した。
佐々木デスクは注目すべきポイントの1つとして、今回の国連の専門家が「英語で会見」することで海外メディアに直接届くので国際的に注目を集めて大きく報じられる可能性を指摘した。
キャスターたちも自分ごととして受けとめて伝えようとしていた。
「世界にメッセージが発信されたこの意味は大きく、深刻に捉えなければならないと感じます」(宮司愛海キャスター)
「この国連の会見を受けて、元ジャニーズJr.のみなさんが会見をしていましたが、その中で中村一也さんから『性加害問題の判決が下された19年前、この時にメディアが同じように集まって話を聞いてくれたら、被害者は増えていなかったかもしれない』という言葉。重く受けとめなければならないコメントがありました」(榎並大二郎キャスター)
TBS「Nスタ」は被害者をゲストに招いた
これまでジャニーズ性加害問題を熱心に報じてきたTBSの「Nスタ」は、スタジオに被害者の一人として問題を告発して国連の聴取も受けた元ジャニーズJr.の橋田康さんをゲストに招いて、伝えた。橋田さんとともに生中継を交えて記者会見の様子を見守るという姿勢だった。
「不祥事のもみ消しに加担したということでやはりメディアの責任はとても大きいと思っていますし、テレビに携わる人間として反省して、ここから変えていかないといけないというふうに真に思っています」「メディアにも突きつけられている問題。今後も取材を続けていきます」(井上貴博キャスター)