今年のような酷暑の夏は、自虐的にアツアツのカレーそばを汗まみれになって食べて暑気払いするというのもよい作戦かもしれない。しかし個人的には冷たいそばでクールに乗り切りたい。しかもオーソドックスな「もり」や「ざる」より冷たいそばに冷たいつゆをドバッとかけた「冷やがけそば」が好みである。
そこで新規店を含めここ数年で定番となってきている東京近郊で味わえる立ち食いそば屋の「冷やがけそば」をいくつか紹介しようと思う。
「名代箱根そば」で、夏の風物詩「豆腐一丁そば」
「名代箱根そば」で「豆腐一丁そば」が始まったのは今から30年以上も前のこと。今年も7月15日から発売開始して8月20日まで数量限定で楽しむことができる。
やや浅めのどんぶりに、冷たい生麺のそば、冷たいつゆがかけられて、その上にクリーミーな絹ごし豆腐一丁がのる。小粒のたぬき、削り節、刻み海苔、わさび、さらに豆腐の上には生姜、ねぎがのる。なお、8月26日、埼玉県の大宮駅近くに「名代箱根そば」がオープンするそうである。
「箱根そば本陣」では「冷し牛肉おろしそば」
新宿駅近くと東京メトロ新宿御苑駅近くにある「箱根そば本陣」では「豆腐一丁そば」は販売していない。先日新宿御苑店に行ってみたのだが代わりに「冷し牛肉おろしそば」(750円)なるメニューがあったので食べてみた。
東京では珍しい牛肉をつかったしぐれ煮、大根おろしが冷たい生麺にのってなかなかよい。来年から通常メニューへのローテーション入り希望のイチオシメニューである。
自家製たぬきに自家製麺、新橋「そば作」の「冷したぬきそば」
「そば作」は昭和63(1985)年オープンの老舗的立ち食いそば屋である。そば好きの店主前田さんが自家製するそばは加水低めの硬めの細麺である。出汁は本鰹、宗田節、鯖節でとった上品な味で、返しはみりん、上白糖、醤油を使った本返しで2週間寝かせてから使用している。