病院側は「具体的な時間はちょっと今はコメントしません」
具院長はまず、第三者委員会や労基署への対応などを説明。そして、第三者委員会から受け取った調査報告書について「要約して話します」としたうえで、以下のように述べていた。
具院長「業務上、時間外労働時間について。高島医師が自死をされた立場に立たれたのは2022年4月以降のことであり、これは専攻医になられてからという趣旨ですね、2022年4月以降の病院の勤務医としての高島医師の業務量は担当患者数等の点で極めて多いとは言えないし、他の専攻医と比較しても突出して多いと言うこともできない」
つまり、高島さんの業務量は「多いと言えない」と語ったのだ。
これに対し、職員の一人が「他の先生方とは突出して変わりはないということを今、お聞きしたんですけれども、具体的に何時間働いていたのか、自己研鑽の定義について教えて頂けたらと思います」と質問すると、院長は重ねて次のように答えた。
具院長「自己研鑽の時間はどのくらいで、実際に打刻の時間はどれくらいで、本人の時間外勤務の申請がどのくらいで、それからコンピュータ上の仕事をしていたと推測される時間、4月5月労基署等々に含めて報告をしています。ここで具体的に申し上げる資料を今日は持ち合わせていません」
だが、実際には第三者委員会が調査報告書で認定した時間外労働は、労基署が認定した200時間超とほぼ同水準の197時間36分だった。にもかかわらず、具院長は「資料を持ち合わせていない」などとして、時間外労働についての言及を避けていたことになる。
さらに、病院側と職員のやり取りは以下のように続いた。
病院側「他の職員に比べて突出したものはなかったというのは、これは業務量、時間外勤務時間が、ということではなくて、例えば患者数が何人であるかとか、消化器内科ですから、内視鏡の患者が、要は課されていた業務量はそれほどではなかったと、そういうコメントですので」
職員「自己研鑽含めて、ということですか」
病院側「いや、つまり、課されていた業務量。具体的な時間に関しては、ちょっと今はコメントしませんけど、時間数の話をしているわけではない」