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パ・リーグのホームラン王争いと「野球戦隊」とちょっとだけ万波中正の話

文春野球コラム ペナントレース2023

2023/09/27
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じゃあ王ではなく戦隊ヒーローなんてどうでしょう

 そうなったら前代未聞ですよ。皆さん見てみたくないですか、年間表彰式の壇上にずらり居並ぶホームラン王たち。30本未満でのタイトルということになれば確かにあまり見栄えはよくないかもしれないけれど、その代わりと言ってはなんですが、20本以上のホームランを打てる選手が何人も揃うのも、これはまた充分に華やかなことではないかと思うのですよ。

 などという話をすると、セ・リーグの(特にジャイアンツの)ファンの方々からすれば「何をその程度で大袈裟な」ということになっちゃうかなあ。セの方のランキングは岡本和真がぶっちぎりのトップで41本、2位の村上宗隆は10本差と大きく離されていますが、それだって31本です。3位の牧秀悟が29本。つまりパ・リーグのランキングでせめぎ合っている面々は、こっちだったらトップはおろかベスト3にも入れないということになります。

 熾烈な争いなんてものではなく単にどんぐりの背比べ、そもそも「王」は何人もいるものじゃないでしょう。もしもこう言われたら、確かに頷くしかないかもしれません。

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 じゃあ王ではなく戦隊ヒーローなんてどうでしょう。

 いきなり何を言い出すかと思われたかもしれませんが、いや、大真面目なんですよー。それぞれに強くて格好よくて個性的で、1人だけではないヒーローたち。ね、戦隊ものっぽく見えてきませんか。

 とか何とか言ってるくせに実は私は戦隊ものに特別詳しい訳でもなく、大昔に観た「秘密戦隊ゴレンジャー」のイメージを延々引っ張り続けて現在に至っております。なので5人組が一番しっくりくるんですよね。ということで柳田悠岐にもがんばってもらいましょう。今のところ5本差ついてますが、彼ならアーロン・ジャッジばりの固め打ちも無理難題ではないと勝手に決めます。ねえギータさん。

 さて我らがファイターズの万波中正、この戦隊ではどういう立ち位置になるでしょう。ゴレンジャーの各メンバーの色はそれぞれ「赤:リーダー」「黄:力・技」などの意味が持たせてあるのだそうです。一番の若造マンチュウ君、やっぱり緑ということになるでしょうか。「無邪気な戦士」なんですって。

 野球戦隊スラッガーズ! 見参!

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