でも、実際に話をきいてみたら、意外と普通の人でした。私は拍子抜けしてしまいました。
今になって思うと、起業家も同じです。
自分の会社がまだまだ小さかったとき、ある先輩に会いました。その先輩は、自分で起業した会社を成功させて大きな家に住んでいました。当時の私は、その先輩をSNSで見て「まるで漫画の世界みたいだな」と思っていました。
でも実際に会ってお話しさせてもらうと、確かにすごいけど「漫画みたい」は大げさだなと思うようになりました。
もちろん、先輩のことはいまでもすごいと思っています。でも、「何かしらの特殊能力がないと無理」というわけではなく、地道に実績を積み上げていけばたどり着ける世界だとわかりました。それは、自分の会社が成長することで、会社経営がどういうものなのか理解できるようになったうえ、自分の周りにも「すごい」と思える経営者がさらに増えてきたからというのもあるでしょう。つまり、私自身の環境が変わったのです。
結局はどの環境に身を置くか
皆さんも「社長というのは、とんでもなくすごい人だ」と思っている方もいらっしゃるでしょう。でも実際に会ってみると、みんな普通の人だったりします。普通にYouTubeを見たり、コンビニ弁当が好きだったりする。
「年商何億円」とか「バイアウトした」とか「資金調達した」とかで、「あの起業家はすごい!」と世の中では評価されます。でも、決定的に何かが違うというものでもない気がします。
結局は、どの環境に身を置くかで自分自身の常識は異なってきます。たとえば、親が社長の人は、普通に経営者という選択肢が視野に入ってきます。一方で、親がサラリーマンの人は、なかなか起業に踏み出しにくく、普通にサラリーマンになることが多いのと同じです。
勉強も環境が重要
もちろん、生まれや運みたいなガチャ的な要素ですべてが決まる、と言っているわけではありません。
私が重視しているのは、「環境」なのです。
つまり、生まれや育ちは変えられませんが、環境だけなら、今からでも変えることができます。サラリーマン家庭で育った人だって、起業して周りが経営者ばかりになると、自然と感覚が変わっていくものです。
少し話が脱線してしまいましたが、環境が重要なのは、勉強も同じです。
東大生や天才研究者も、「みんな人間」ということを忘れてはいけません。
彼らと同じ環境に身を置くことで、自分自身の感覚も変わってくるはずです。