非モテ男性においても、性格や知能の面で生きづらさを感じ、親兄弟以外にまともに友人関係を構築できない人たちがダイレクトに社会の負け組になってしまうと、一生結婚もできず子どももなく、ただ生まれて働いて死ぬだけの人生の中でようやく振り向いてくれる女性が来たと思ったら頂き女子でしたなんてシャレにならんことが起きます。
食い物にされる非モテ中年男性の存在の哀しさ、そして救われなさ……
かつては地元の世話役や仲人が、昭和ぐらいだとお見合いや学校・職場での結婚が主流だったのに比べて、いまや相席やアプリでの出会いもどんどん増えているものの生涯結婚率は減り、子どもの数も取り返しがつかないぐらい減っていくと社会が持続できない恐れはあります。交際や結婚生活など、男女関係をヲチしている給湯室のお局グループや町内会で世話を焼く方々が失われたいま、孤立した個人の悩みはどこに吐き出されるのでしょうか。助けて俺たちの岸田文雄。そういうことも全体で考えて、これらの性の社会問題を捉え直さないといけないフェイズにどうやら日本は入ってしまったようです。
ネタにした契約結婚サイト、運営している技術者・村上福之さんのところにも、このサイト経由で結婚して幸せに暮らして子どももできた旨の報告がいくつか舞い込んできています。私も取材でなんだかんだご一緒した人たちの一部はいまだにFacebookで繋がっておりまして、丁寧な結婚報告を戴いたりもしています。人間、自分を見つめ直し、きちんと他人に受け入れられるように自分を磨きながら、求めて行動を続けていれば、振り向いてくれる人とどこかで巡り合えることもあるのかもしれません。
それどころか、その村上福之がいつの間にかちゃんと再婚して子どもができて育児頑張ってるのを見て、ああこれは私も前を向いて努力しなければなあと思わずにはいられないのです。正しい努力をしろというのは抽象的には理解できても、その正しさってのはどうやって自己認識できるんですかね。
生きていくためにはおカネが必要だし、どうしようもなく好きなホストに貢ぐためにおぢからカネを巻き上げる行為に走ってしまう女の子の気持ちも分かります。ただ、そこで食い物にされる非モテ中年男性の存在の哀しさ、救われなさを思うにつけ、人の世はかくも厳しくも辛いものなのだという感覚を新たにした一件でした。