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「13歳は人殺してもつかまらんのやけん」100万円以上を奪い、毎日エアガンで同級生を撃った鳥栖の凶悪“中学生イジメ集団”の末路

「13歳は人殺してもつかまらんのやけん」100万円以上を奪い、毎日エアガンで同級生を撃った鳥栖の凶悪“中学生イジメ集団”の末路

2023/09/28
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 母親はいじめの実態を把握するために、和威さんにも言わずにICレコーダーをカバンに仕掛けた。すると、想像を超えるいじめの実態が判明。10月19日の日記には、いじめ加害者たちの「ころされたいか?」という発言が記されている。

《5:30すぎ、ブツをもってこい。ころされたいか? ちゃんとまえをむけ。親がどうなってもいいのか バカこい 他いわれる 2人やくざのよう》

 公的には10月23日が「いじめが発覚した日」となっている。加害者の1人がいじめ加害を申し出たためだ。

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高裁判決後に記者会見に出席した佐藤和威さん(左)

「私は長年現場を見てきた教育のプロです。どうぞ安心して任せてください」

 当時のことをA子さんはこう振り返る。

「いじめが発覚してすぐ、中学の校長から『まずは加害者と保護者から和威くんに謝罪させましょう』という提案があったそうです。母は『謝罪の前にいじめをした生徒たちから実態を聞くのが先ではないですか?』と校長に言ったそうですが、校長は『私は長年現場を見てきた教育のプロです。どうぞ安心して任せてください』と聞き入れませんでした」

「ずっと顔を出すのが怖かった」という

 そうして、いじめ加害者生徒たちと和威さんの両親が対面する“謝罪の会”が行われることになった。両親、祖母が待つ自宅をいじめ加害生徒のうちの1人と保護者が訪れ、校長も同席することになったが、その場で加害者はいじめを否定。その後、他の加害生徒たちも同様にいじめを否定した。

「連日いじめ加害生徒が家へ来て、話し合いは4時間以上にも及ぶこともありました。しかし全員がいじめ行為を否定し、謝罪もなしで話し合いになりませんでした。同席していた校長も事実確認などをする気もなく、指導をする様子もありませんでした。別室で聞いていたA子が校長に『これはパフォーマンスですか?』と食ってかかっても、意味のある答えはありませんでした」(母親)