1ページ目から読む
2/3ページ目

女性向けAVで好かれる女優の体型は?

──彼に包み込まれたいとか、癒されたい的な?

服部 そうですね。もっといえば、目の前の女性を「女性」として愛する姿勢というか。一徹さんは今、専属を卒業して、監督やプロデュース側にまわっているんですが、あの愛の演出力は他の男優さんにはなかなか出せないんじゃないかと思います。

 あとは、向理来(むかい・りく)さんも良い男優だと思います。ドMもドSもハマり役で、はっきりエロい。一徹さんとは全然違うタイプです。

ADVERTISEMENT

向理来氏(Xプロフィール画像より)

──女優はどうでしょう。

服部 女優は作品によってバラバラです。女性向けAVメーカーと専属契約ということはありません。何度も出演している女優はいますが、定番というほどではないですね。

 ただ、最初に「女性向けAVは女性主観というより第三者視点だ」とお話ししたように、女優も大事なポイントです。

──では、どういう女優がよく出演するのでしょう? 

服部 女性視聴者が親近感を覚えやすいプロポーションの女優が、相対的に多いと思います。どこにでもいそうなのに、見ていて不快感がないというか、美男美女が見られてうれしい……思わせる女優が好まれる印象です。

AVっぽくない、独特のタイトルセンス

──たしかにタイトルを見ても、男性向けAVには『〇cup』など、女優の体型や外見的な特徴を強調する作品タイトルも多いですが、女性向けではほとんど見かけませんね。

服部 作品タイトルは、男性向けAVと女性向けAVの違いがよく表れます。男性向けAVは、かなり即物的で説明的なんですよ。おそらく、検索に引っかかりやすいからでしょう。たとえば『巨乳女子校生を中出し痴漢~』のように、身体的特徴、体位、プレイ内容などの要素を、具体的な言葉で提示します。

 一方、女性向けAVの作品タイトルは、フワッとしてるものが多いです。たとえば……『スイート・トラブル・ハウス』というタイトルだけ見ても、どんなプレイ内容かわからないじゃないですか。

『スイート・トラブル・ハウス』(SILK LABO)では、上京した主人公が「女1×男4」のシェアハウスで新生活を始める

──恋愛リアリティ番組のタイトルみたいですね。