これまで1200人以上の失恋話や恋愛相談に耳を傾けてきた恋バナ収集ユニット「桃山商事」の代表・清田隆之氏。清田氏は異性愛者の女性から、不可解な言動を無自覚にくり返す男性への悩みを話されることが多いという。女性たちが男性に対して抱えている不満や疑問とは、いったいどんなものなのか?
ここでは、清田氏が女性たちから聞いてきた「男に対する不満や疑問」の数々を紹介しながら、男性が抱える問題点について考えていく『よかれと思ってやったのに 男たちの「失敗学」入門』(双葉文庫)より一部を抜粋して紹介する。(全2回の1回目/2回目に続く)
◆◆◆
「絶対にしない」と言い切れる男性はどれだけいるのか
・職場の男性をちょっと褒めたら、「俺に気があるのでは?」と勘違いされた
・2人きりになった途端“オトコ”を出してくる仕事相手がいて困っている
・クライアントと仕事の打ち上げで食事に行ったのに、いつの間にか口説かれていた
・本当は頼りたいが、誤解されるのが怖いから職場の男性に仕事の相談をしづらい
・男性上司からの恋愛アプローチを避けたら仕事で冷遇された
これらは会社で働く女性たちから聞いたエピソードの一部です。女性にとってはどれも既視感たっぷりの“職場あるある”ではないかと思います。このように、「何かと恋愛的な文脈で受け取る男たち」に困っている女性は昔から後を絶ちません。
こういった事例を見て、「俺は絶対にしない」と言い切れる男性はどれだけいるでしょうか?
仕事仲間に恋愛感情を抱いてしまい、気まずくなったことが
かくいう私も20代の頃、一緒に仕事をすることの多かった同世代の女性編集者と仕事の愚痴や悩みを語り合う内に、恋愛的な勘違いをして彼女を傷つけてしまったことがあります。彼女は私に信頼を寄せてくれ、頻繁に食事をするような仲になりました。彼女には恋人がいましたが、「彼氏より俺のほうが仲良しなのでは!」とのぼせ上がった私は、ある日の食事の場で、お酒の勢いを借りて「付き合ってください」と告白しました。すると彼女は途端に表情を曇らせ、「私はそういう風に見ていない。彼氏もいるし、付き合うことはできない」と言いました。