「脱げばフォロワーが増える、みたいな。ただ、私はもうそこからは脱したと思います」

 フォロワー数3万人超え、46歳、1児の母にして美しいコスプレ姿が話題の漫画家・月島圭さんのインタビューをお届け。前編では、彼女がコスプレにハマったきっかけから、その美学にフォーカス。彼女が追求する「かっこいいコスプレ」とは?(全2回の1回目/後編を読む)

美しすぎるコスプレ姿が話題の月島圭さん(46)。彼女が追求する「コスプレの美学」とは―― ©三宅史郎/文藝春秋

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コスプレを始めたきっかけは「ドラクエ4」

──月島さんのコスプレは肌がきれいで、2次元のようです。

月島圭(以下、月島) アラを隠すのがうまいだけですよ(笑)。コスプレの時は肌が陶器みたいにみえるように、化粧を変えたりしています。

──コスプレを始めたきっかけは?

月島 最初は中学生くらいの時に、ゲームが好きだった友達と「ドラゴンクエスト4」のアリーナ姫の格好をしたんです。洋服を作ったりするような本格的なのではなく、似たような洋服を引っ張り出してきて組み合わせて着ただけの、ままごとみたいな感じだったんですけど。それが始まりですね。

 当時は、今と違って内気な性格だったんです。衣装を着ると、別の人間になれるみたいな感じがして。その時くらいから、人前で喋ったりするのも好きになりました。

──コスプレで人前に出るようになったのはいつごろですか?

月島 2、3年前からですね。サイボーグのコスプレをしている斎藤ゆきえさんって方がいるんです。彼女は傷跡がある人や、障害がある人をコスプレでかっこよく見せるのが上手なんです。私も酔っ払ってよくコケるので、体中傷あとがあったりするんですけど(笑)。

 若いときは肌がきれいなのは当たり前ですし、何を着たってかっこいいし可愛いと思うんですが、歳をとってからや、傷や障害がある人たちをかっこよく見せられるのはすごいなと思って。それで、ラブコールを送っていたら「一緒にイベント出ましょう」ということになって。

 彼女は、あえてそれほど有名じゃない人たちを集めているんですよ。彼女自身もオーディションに受からなかった過去があるようで「そんな人でも主役になれるんだよ」という。それが表に出るきっかけでした。

©三宅史郎/文藝春秋

──それまでコスプレは本格的にはやっていなかったんですか?

月島 そうですね。せいぜい銀座のクラブのハロウィンイベントくらいでした。

──というと、元々ホステスさんだったんですか?

月島 ホステス兼エ口漫画家でした。席に着くと、「この人、エ口漫画描いてるから」とか話を振られるので、それをネタにトークしていました(笑)。

──月島さんは「バイオハザード」のエイダのコスプレが印象的ですが、エイダとの出会いはいつごろですか?