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そこで、私と同じくらいの年齢なのに、けっこう老けて見える男性を目にすることがあって、「やっぱりよい服を買わなきゃ」と反省したりしています。

何を着るかは人によって考え方があると思いますが、私は年をとっているからこそ、よい服を着るべきだという考え方なので、経済状況が許す限り、できるだけ服にはお金をかけてよいと思っていますし、かけるべきだとも思っています。

あと何十年かしか生きられないのですから、若いとき以上におしゃれをして、人生を楽しんだほうがよいのではないでしょうか。

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見た目をよくするために、もう少し服にお金をかける

私の服にお金をかけるべきだという意見には、今の60代以上の方であれば、ある程度共感してもらえると思っています。

ところが、今の若い人たちは、服にお金をかける必要はないと思っている人が多数派のようです。自分の娘たちを見ても、そんなに服には興味がないようです。

確かに、今の30代ぐらいの子たちは、ファストファッションしか知らないわけですから、服についてはそれでよいと思っているのでしょう。

バブル崩壊後に大人になった人は、お金のかかるおしゃれをしたことがない世代ですから、あと何十年かすると、よい服を着て街を歩くという文化すらなくなってしまうのかもしれません。

そして、もしもそうなったら、その世代の子どもたちは、われわれよりもっと早く老けるのではないかと心配になります。

もちろん、服にお金をかけられない背景には、日本が30年以上も不況から抜け出せていないという現実があります。

その問題は別に考えていかなければなりませんが、少なくとも、バブル経済の豊かさを経験した世代であれば、見た目をよくするために、もう少し服にお金をかけてもよいのではないでしょうか。

半数の高齢者が「自分は豊か」と回答

私は高齢者と呼ばれる年代の経済格差は、意外に小さいと思っています。確かに、90年代末頃に、大量リストラの時代があり、そこで憂き目にあった人たちにはあてはまらないかもしれません。