若く見える服装は何か。医師の和田秀樹さんは「質のいいスーツは長く着られるし、年齢を若く見せる。同様に老舗旅館や料亭の女将さんが顔をよく見たら70代くらいの女性でも、年齢を感じさせないのは、よい着物を着ているからだ。見た目をよくするために、よい服にお金をかけるのは投資である」という――。
※本稿は、和田秀樹『60代からの見た目の壁』(エクスナレッジ)の一部を再編集したものです。
「お爺さん」と呼ばれる年齢でもスーツを着るべき理由
見た目を若くするには、おしゃれをすることが重要です。おしゃれするということは、他人に見られることを意識しているわけですから、適度な緊張感をともないます。
男性は定年退職がきっかけでスーツを着る機会がなくなります。
ところが、スーツをやめて、外出するときも、ポロシャツとかセーターを着て歩くようになると、人から見られているという緊張感がなくなるのか、表情もだらしなくなり、老け込んで見える男性が多いように思います。
年をとって一番老けて見えないかっこうは、男性なら断然スーツだと私は考えています。
スーツを着ていると、まわりから「お爺さん」と呼ばれる年齢でも、いわゆるお爺さんには見えません。
年をとればとるほど、外に出るときは、ちゃんとしたかっこうをしているほうが若く見える。そういう法則があるような気がします。
みなさんはどういう印象を持っているでしょうか。60代や70代でも、スーツを着てさっそうと街を歩いている男性はかっこよく見えませんか?
そんな印象もあるので、私は定年した後も、スーツを着る機会が多い男性のほうが若く見えると思っています。
数十万するゼニアのスーツを買い漁っていた
私は若い頃からおしゃれが好きなこともあり、服にはわりとお金をかけるほうだと思っています。
40代の始め頃の私は、『大人のための勉強法』(PHP新書)という本がベストセラーになって、さらに自営の通信教育の売り上げもよく、わりと懐具合がよい時期でした。