「『オーディション参加者がどうしても不満』という割に、内容が微妙にささいなもので、不可思議でした。S子さんは参加者に慕われている印象も強かったので、なおさら違和感がありました。居合わせた者同士でも『くだらない』と呟き合ったほどです。
しかも、ポストイットを使ったレクチャーは元々、S子さんがメンバーたちに色々と講義をする際に使っていた手法です。陰湿な“オマージュ”なんです。真相はわかりませんが、社長がS子さんに恥をかかせるためにメンバーを盾にしたという印象は拭えませんでした」
更に年明けから執拗な仕打ちが
自身の指示でスタッフがS子さんを追い詰める光景を、腕を組みながら眺めていたSKY-HI。時折口を開くと、こうした言葉を口走ったという。
「俺がどれだけS子さんをかばってきたか」
“告発文書“でもS子さんは振り返る。
<大勢の前で吊し上げにされた。多くのスタッフの前で私を否定する内容のポストイットを1枚ずつ貼って見せるという行為は、悪意があったかどうかという点は考慮する必要もなく、紛れもないパワハラ行為で、人権侵害行為だったと認識しています>
<私はあの日から1週間くらい、死にたいという感情が消えなかったです、家で夜な夜な泣いていました。当時は自分が悪かったと思いもしましたが、傷つきすぎて判断が狂ったのだと思います>
失意のS子さんに対し、更に年明けから執拗な仕打ちが続いた――その様子が、文書には記されている。
まずは今年2月、2つ目の事件が起きた。レコーディングにまつわる<明確なパワハラ>とある。S子さんは、MAZZELのレコーディング直前にSKY-HIから「ねぎらいたい」と呼びだされた上、<30分間ひたすら私を否定することを言いました>という。
「俺のことを嫌っているだろう」
その内容はこうだ。
<遠回しな嫌味を言われました。私は韓国で活躍するなという話で、「アヒルの親子になる」という表現をされましたが、韓国で私が活躍するとメンバーが私のことをもっと慕ってしまう懸念で……><周囲が私を評価しているように見えるが、思い上がるなという意図の話をされました>
アヒルの子が親の後ろを歩くように、メンバーがS子さんに先導されている様子を独特の言葉で喩えたようだ。
その上で、SKY-HIはこう言ったと記されている。
「俺のことを嫌っているだろう」
「俺やBE:FIRSTを敵視してるだろう」