MAZZELはSKY-HIのディレクションに悩んでいた
前出の関係者が補う。
「曲も歌の練習もS子さんのディレクションで準備していたのに、日高社長はS子さんをレコーディングのブースに入れなかった。社長自身がブースに入り、いきなりメンバーたちにレッスンとは全く違う『SKY-HIカラー』の歌唱法などを指示したといいます」
一方、S子さんからすると<あの頃はMAZZELのみんなが社長にレコーディングのディレクションをしてほしくないと悩んでいて、連日朝まで相談を受けていました>という状況。
SKY-HIはその空気を察したのか、更にS子さんに対し、「邪魔だと思ってるんだろう」「普段何もしないくせにレコーディングだけやりやがってって思ってるんだろう」と、いわば“逆ギレ”した――との経緯が綴られているのだ。
星型のマークをモチーフにしたアートワークを否定
極めつけの3つ目は、3月に起きたアートワークや宣材写真を巡る事件だ。
“告発文書”によれば、次のような経緯だ。
MAZZELのCDジャケットなど一連のアートが全て決まり終えていたタイミング。だがミーティングでSKY-HIが突然、S子さんが主導したこれらのデザインを「良くない」「イケメンに見えない」と否定し始めた。そしてS子さんの面前で周囲のスタッフにこう繰り返したという。
「いいんだよ、良くないって言って」
「なんで誰も言わないの?」
「黙るってことは自信がないんじゃないの?」
事実であればスタッフらが板挟みになったであろうことは想像に難くないが、結局、数人が「良い作品」だと言い、アートワークが変更されることはなかったという。デビュー曲「Vivid」の歌詞にちなみ、星型のマークをモチーフにした一連のイメージで、現在公開されているものだ。
こうして、<踏み絵><見せしめ>のような行為をSKY-HIが繰り返した、とするのがS子さんの主張だ。「ポストイット事件」「レコーディング事件」「アートワーク事件」が事実であれば、まさに“トリプル“な三重苦のパワハラがS子さんを襲ったのである。
その後S子さんへの“排除”は加速したという。最終的にS子さんの加入する業務用グループチャットが稼働しなくなるなど、仕事を共有されずに段取りが進んだ、とS子さんは文書で主張している。S子さんの人脈だった韓国の音楽制作者にも、会社はS子さんを通さず連絡するようになったという。
そして――。S子さんは6月、「適応障害」と診断を受けたのだ。
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