こういう問題点を事前に知っておけば、分配型を選ぶ人はほとんどいないでしょう。
特に長期で積み立てる場合は、分配金のない投資信託でないと、毎月投資したお金の一部が戻ってくるようなものなので、気を付けましょう。
チャートの変動に動揺しないために
ルール5 「何が起きても2年で元に戻る」と知っておく
投資の世界には、「VIX指数(Volatility Index)」という有名な指標があり、別名「恐怖指数」とも呼ばれています。
これは、シカゴにある金融商品の取引所が、アメリカの株価指数「S&P500」の予想変動幅をもとに算出している指標です。
VIX指数は、投資家の「不安」が大きければ大きいほど、数値が跳ね上がります。この指数は、平常時は「10~20」くらいです。
普段は「30」を超えることもめったにないのですが、コロナショックで出た数字はなんと「82・69」。2008年のリーマンショックに匹敵する異常な数字でした。いかに投資家が動揺して、不安がっていたかが分かります。
一攫千金を狙う投資家にとっては、暴落しているときこそ買いどきです。
当時、コロナショックでさまざまな株価や数値が下落しているのは誰の目にも明らかでした。投資をやったことがない人でも、「今すぐ株を買えばいいのではないか」と感じていたかもしれません。
しかし、実際には、ほとんどの人は新たな取引をするのは怖くて、手控えてしまったと思います。買いどきだと理解していても、無意識に恐怖心が上回ってしまったはずです。それほど理性は弱く、感情は強いものです。
世界ではウクライナショックのような暴落が、過去60年間で実に13回も起きています。
ところが、ショック級の事態が襲っても、平均的に株価は「20カ月」をかけて回復していることも忘れないようにしてください。
たとえ臆病な私たちであっても、2年ほどで回復すると知っておけば、チャートが激しく変動してもそれほど動揺しないでいられると思います。
日本債権より外国株式を
ルール6 債券ファンドは覚悟して買え
「債券ファンドは買わない」もしくは「買うならば、それほど結果が出ないことも覚悟する」という少々辛口のルールです。
投資信託には、「△△△株式ファンド」や「債券□□□ファンド」とか、いろんなネーミングの商品が販売されています。
臆病な投資生活を成功させたい人は、その中で「日本債券」が中心になっているものは、避けたほうが良いでしょう。