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各種政策の延長線上ではあんまり問題は解決しないと思うんですよね

 家庭でネグレクトや性暴力を受けて、大事にされずに育った女の子が、カネさえ払えば自分を大事にしてくれる男性と巡り合えるというホストクラブの仕組みはまさに凶悪なのであって、洗脳などというレベルではなく本格的にマズいものなのだ、というのは理解されるべきです。そういう若い女性を社会的にハイリスクな状態に置かないように社会がどういう議論をしてコンセンサスを得て、政策に結び付けて救済していくのか、そしてなるだけ円満な家庭を築いてもらって出生率の向上に繋げていき、社会の幸福度を引き上げていくかは重要な論点だと思うんですよね。

 いわゆるジェンダー論的な男女平等・同権や、女性の社会進出の文脈ではこの問題はおそらく解決には至らず、もっと公衆安全とか家庭政策のような別の何かじゃないのか、と。夫婦間の家事の分担で主人の分担割合が低いとか、女性の方が賃金が低いとかいう、ある程度ちゃんと社会生活が送れている人の目線で考える各種政策の延長線上では、この手の女性を救済することはむつかしく、実際に子どもを産む女性のニーズには踏み込むことができないことを考えれば、残念ながらあんまり少子化の問題には寄与しないと思うんですよね。

 むしろ、男性は男性、女性は女性と性差をしっかりと把握し社会における役割の分担や文化的背景も弁えた上で、出産可能な年齢の女性がハイリスクな状況に置かれないような諸政策を組まなければ少子化は改善しないのであろうと。大事にされずに育って自己評価が低く困っている女性や、孤独にまみれてどうしようもなくなっている男性が、なんらかの社会的なムーブメントの果てにうまく結びついていくような、そういう方法ってどこかに転がっていないものなんですかね。

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