いまだ定着しないファスナー合流、勇気を出して実践を
渋滞時の合流方法も、混雑を緩和するうえで重要である。混雑時にはどうしても、合流する側は「なるべく手前で入っておこう」と思ってしまうが、「各自が入れるところで入る」という流れでは合流ポイントがバラバラになり、おのずとブレーキを踏む車両が増えてしまう。
もっとも効率のいい合流方法は、合流車線の先端部で1台ずつ交互に走行車線に入っていく「ファスナー合流(ジッパー合流)」だとされている。この方法はNEXCO中日本の実証実験においても混雑緩和効果が確認されており、たびたびメディアでも紹介されているものの、依然として浸透しているとは言いがたく、合流ポイントがまちまちになっている状況が多く見られる。
すでに車線手前に合流ポイントが生じている状況で、先頭まで進んでいくことには勇気がいるだろうが、なるべく率先してファスナー合流の流れを作っていきたいところである。
出発前にバッテリーやタイヤの状態をチェック!
最後に、年末年始はロードトラブルが非常に増える時期でもある。昨年度の年末年始におけるJAF救援件数は53,393件であり、四輪車における出動理由のトップはバッテリー関連のトラブルだった。そのうち「過放電」が約40%、「劣化・破損」が約9%と、合計でほぼ半数を占めており、これはお盆やGW期間と比べて10%前後高い数値である。
出先で寒いなかエンジンがかからない、というのはスケジュールを大きく狂わせるばかりでなく、状況によっては命の危険にもつながりかねないトラブルである。早めの点検・交換はもちろん、万が一のため充電用のブースターケーブルを車載しておくなどの備えをしておきたい。
また、高速道路上のロードトラブルに限ると、タイヤのパンクやバースト、空気圧不足が出動理由のトップを占める。冬期には気温の低下にともない空気圧が下がっていることも多いので、長距離移動の前には必ず空気圧をチェックし、その際タイヤにヒビやクラックが入っていないかなども点検しておこう。