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5年前の「大人な対応」について指原は後悔してる?

 当然のように「お得意のカラダを使って」発言は大炎上、放送後「被害者」である指原のリアクションに注目が集まっていました。彼女はかわいい絵文字を使いながら「…松本さんが干されますように!!!」とツイート。多くの人がこの反応を「さすが指原!」と称賛し、救われた形となった松本本人も「指原様~」と引用リツイート、なんとなくなあなあと解決した風に視聴者に見せたのでした。

松本の「お得意のカラダを使って」発言に対する指原のツイート(2019年1月15日)
指原のツイートに対して松本が引用リツイート(2019年1月16日)

 あの時の指原はどんなことを思っていたのでしょうか。番組中にダイレクトにぶつけられた、自分を毀損するような発言。そしてエンタメとして笑いとしてどう終わらせるか、試されなくてもいいテストを世間が自分に仕掛けているような圧。バラエティに特化すること、世間の空気を読み当てることに尋常ならざる才能を見せつけ、大人数アイドルグループから独自のスタンスを築き上げてきた指原莉乃。5年前につきつけられた刃に動揺し、しっかりと受け止める前に「大人な対応」をしてしまったこと。5年経った今も、きっとあの時の感情は今しがた起きた出来事のように己を苛むのではないかと思います。その後悔のようなものを、29日の放送の指原発言に感じるのです。

MCを遮ってまで「8年前とか関係ない」と私見を述べたことの“意味”

 性被害だけでない、あらゆるハラスメントの被害者たちは、すぐにそれを受け止めることはできない。なんなら加害者におもねったり、自責の念に取りつかれたり、「自分は被害者ではない」と思い込もうとしたり、自らの心を守るために一見矛盾があるような行動をとることは既に広く知られています。「自分は悪くなかった」ことに気づくまで、信じられない時間を費やすことがあることも。彼女がMCの声を遮ってまで「8年前とか関係ない」と私見を述べたことの意味は重いと思うのです。

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 そして「事実は裁判で争うとして、でも日本のバラエティに松本人志という存在はなくてはならないと思う」といった類の発言で逃げることもできたにも関わらず、それを選択しなかったこと。まさにあれは令和の蜂のひとさしであり、芸能界屈指の風見鶏がカリスマに背いた瞬間でもありました。