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『白日青春-生きてこそ-』の香港スター、アンソニー・ウォンが語る「いまの香港映画」「もし日本で撮るなら」「北野武作品への思い」

source : 週刊文春CINEMA オンライン オリジナル

genre : エンタメ, 映画

『ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌』(1992)、『八仙飯店之人肉饅頭』(1993)、『インファナル・アフェア』(2002)などで知られる香港のスター、アンソニー・ウォン主演の『白日青春-生きてこそ-』が公開中だ。

 来日したアンソニー・ウォンにインタビューしたのは、新作『すべて、至るところにある』が公開中のリム・カーワイ監督。実はリム監督は、ウォンがオダギリジョーと共演した『プラスティック・シティ』(2008)で監督助手を務め、長期ブラジル・ロケを共にした間柄。久しぶりの再会となった。部屋に入るや否や、ウォンから声がかかった。

アンソニー・ウォン(左)とリム・カーワイ監督(右)は旧知の間柄 ©三宅史郎/文藝春秋

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役者としてオファーがなく失業状態だった

ウォン 君はいま日本で映画監督として活動していると聞いたが…。

リム はい。

ウォン だったら、俺を君の映画に出してよ。

リム いや、低予算で制作しているので、なかなかアンソニー・ウォンさんを呼べません。

ウォン 低予算?(『白日青春』のポスターを指しながら)これより低予算の映画はないでしょう?

リム いえいえ、お恥ずかしいのですが『白日青春』よりも低予算なんです(笑)。まず、『白日青春』に出演したきっかけを教えてください。

ウォン 役者としてオファーが無く失業状態だったんだけど――なぜ仕事のオファーがないかは聞かないでね。俺もよくわからないから(笑)――そんな頃に製作会社から脚本を見せられて、出演してくれないかという話があった。脚本を読むと、物語と展開をもう少し練る必要があると思ったが、面白い映画になりそうな予感もあり、引き受けることにした。そして監督に会い、初対面にもかかわらず、俺は脚本について色々な意見を言った。俺の意見も取り入れてくれながら、彼は脚本を書き直して撮影に入ったというわけだ。

「なぜ仕事のオファーがないかは聞かないでね。俺もよくわからないから(笑)」 ©三宅史郎/文藝春秋

 本人は多くを語らないが、ウォンが2019年の香港民主化デモを支持する発言をして以降、出演オファーはパタリと止まったようだ。一時は、ウォンは台湾に移住したと伝えられたこともあったが、それは誤報でずっと香港に住み続けているという。

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