〈あらすじ〉

 米マサチューセッツ州に妻子と暮らす平凡な会社員のキース・ギル(ポール・ダノ)は、「ローリング・キティ」という名前で株式投資に関する動画配信を行っていた。パンデミック真っ只中の2020年、彼は、全財産の約5万ドルを、時代遅れで倒産間近と囁かれていたゲームストップ社(ゲームソフトを販売する実店舗を全米各地で経営)の株につぎ込む。

 一方、大手ヘッジファンドのゲイブ・プロトキン(セス・ローゲン)は同株を空売りし、“愚かな投資(ダム・マネー)”をする庶民から金を巻き上げようと画策。しかし、「キティ」に共感した個人投資家たちの行動によって、ゲームストップ株は大暴騰し――。

〈解説〉

 SNSで繋がった庶民たちが、ウォール街の大富豪に一矢を報いた実話をもとにした群像劇。クレイグ・ギレスピーの『クルエラ』に続く長編監督作。105分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆主人公役がP・ダノでなかったら、面白く見ることはできなかったかも。金の話だが明朗爽快。子供たちや猫も効いている。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆話の骨格は「ダビデとゴリアテ」だが、P・ダノの童顔が効く。はらはらしながら笑ってしまう。敵役のコメディアンも巧い。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆これが実話ということに驚く。まるで活動家のようなキース。金儲けより愛を感じた。投資にチンプンカンプンでも愉快。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆傑作『マネー・ショート』に近い内容だが、比較的シンプルな階級闘争の構図。劇の求心力となるP・ダノの芝居は流石。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★☆☆ポール・ダノ始めキャストと役柄の適応が心地良い。古典「ダビデとゴリアテ」をウォール街に投げ込む勢いを愉しむ。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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INFORMATION

ダム・マネー ウォール街を狙え!(米)
2月2日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
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