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「全キャン連」を復活させた男性が“キャンディーズ再結成”を望まなかったシンプルな理由「僕はむしろ絶対にイヤでしたよ」〈紅白で話題〉

「全キャン連」を復活させた男性が“キャンディーズ再結成”を望まなかったシンプルな理由「僕はむしろ絶対にイヤでしたよ」〈紅白で話題〉

2024/02/11

genre : ライフ, 社会

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 解散から30年の節目となった2008年4月4日、後楽園球場跡地に建つJCBホールにて、「全国キャンディーズ連盟2008大同窓会」が開催され、2000人以上ものファンが大集結した。

 当時の「全キャン連」中核メンバーは50代にさしかかろうかという年齢になっていた。社会の中枢で要職をつとめる男性も多く、同窓会当日には現職の防衛相だった石破茂氏も、かつてのキャンディーズファンとして「みんなが心をひとつにして熱狂できたあの時代を懐かしく思う」と語った。

 

 当時渡辺プロダクションでキャンディーズのマネージャーをつとめていた大里洋吉氏(現・アミューズ会長)の熱意のこもった協力を得て実現したこのイベントは、黄金の時代を駆け抜けたアイドルグループの根強い魅力を再認識させるものとなり、休眠状態となっていた「全キャン連」が復活。イベントの発起人だった石黒氏はその後、新生・全キャン連の代表をつとめている。

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「50年も追いかけているんですか、凄いですね」

「当時の全キャン連の連帯はいったんリセットされて、2008年以降、再び新しい絆が構築されたと思っています。たとえば今の蘭さんのライブには、水谷豊さんのファンからスライドしてきた女性や、当時のファンの子ども世代の若い男女もいます。僕のこの格好を見ると、たいてい驚かれますよ。『50年も追いかけているんですか、凄いですね』と」

 現在の「全ラン連」の運営に深くコミットしているのは、同窓会以降にイベントでつながっていったり、石黒氏が伊藤蘭ライブの会場で声をかけ意気投合したりした10人(石黒氏が「コア10」と命名)のファンだ。新しく構築された人間関係が、いまも「全キャン連」~「全ラン連」のネットワークを維持していることになる。

2023年夏、伊藤蘭さん50周年ツアー初日の横浜で記念撮影する「全キャン連」「全ラン連」のメンバーたち

 2011年4月、メンバーの1人で女優として長く活動を続けてきたスー(田中好子)が55歳の若さで他界した。解散後、公式に3人が一堂に会する機会は一度もなかったが、スーの死去により、それが実現する可能性はなくなった。

 もっとも、3人揃っての「再結成」をファンが熱望していたわけではない。