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共立メンテナンスの平山恵一さん(ドーミーイン事業本部 首都圏事業部部長)はこう話す。宮城県仙台市出身の平山さんは、仙台のほか、北海道や中四国九州の施設でも勤務してきた。

撮影=プレジデントオンライン編集部 ドーミーイン事業本部 首都圏事業部部長の平山さん - 撮影=プレジデントオンライン編集部

同ホテルに宿泊経験がある人はご存じのように、多くの施設で「天然温泉」を掲げている。

「施設によって掘削(くっさく)した“自家源泉”と“運び湯”がありますが、95棟のうち78棟が天然温泉大浴場を完備しております。唯一、大浴場を設置していない施設が『ドーミーインEXPRESS松江』(島根県松江市)で、その分、快適にお過ごしいただけるよう全室にテレビモニター付バスルームを設置し、フロントにて入浴剤も提供しています」(平山さん)

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「出張先のホテルで私が選ぶ基準は、①アクセス、②新しい(キレイ)、③バス・トイレ一緒の設備はイヤ(大浴場あったらうれしい)の3つです」(30代前半の女性)

昨年の筆者調査ではこんな声も聞いた。近年はビジネスホテルでもトイレ・バス・洗面台を別々に設置する「3点分離」が進むが、ドーミーインはさらに先の快適性を訴求している。

シャワーが勝手に止まらない

サウナについては次回で紹介することにし、まずは大浴場のこだわりを聞いてみた。

「大浴場の設(しつら)えは和風が基調です。内湯、露天風呂、サウナ、水風呂が基本構成で、浴槽の種類は岩風呂、檜風呂、壺風呂があります。また荷物を預けるロッカーは基本的には正方形。一部の施設では縦長もありますが、これは日帰り入浴客にも対応した結果です」(平山さん)

多くの施設では、建物の最上階に大浴場が設置されている。

「最上階への設置は建築費などコストアップにつながりますが、開放感もあり、外気浴の提供も可能ですから“癒やし”の視点でも重視します。『天然温泉』『最上階の大浴場』はドーミーインの特徴として認知されており、可能な限りこだわりたいです」(同)

今回、取材したのは「ドーミーイン池袋」(東京都豊島区)だ。駅近ではなくJR池袋駅から徒歩約10分の立地だが、“天然温泉 豊穣の湯”を掲げ、最上階の15階に露天風呂付き大浴場とサウナを備える。和風の造り、浴場内のこだわりは説明で聞いた通りだ。