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毎年70万人以上が訪れる七夕祭りのメイン会場に驚いていると、高架の脇に妙に細い路が…

 そんな茂原に駅ができたのは、1897年。房総鉄道が大網~一ノ宮(現在の上総一ノ宮)間を開業させたときに駅もできた。中心地からは少し離れていたが、それがかえって市街地の拡大を促したのだろう。

 いつ頃からできたのかはよくわからないが、駅前からは目抜き通りの大通り以外にも、古くからの中心である駅西側に向けた道がある。そして、それがちょうど商店街になっていた。

 

 その商店街は、商店街の割に妙に道幅が広く、そしていかにも昭和レトロな店がいくつも建ち並ぶ。途中、ぽかんと空き地になっている広いエリアもあったりして、ここで商店街は終わりかと思いきやまだまだ続く。店がギッシリ人もギュウギュウというようなことでもなさそうだが、なかなか規模の大きな商店街といっていい。

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 この商店街は榎町通りといって、毎年夏の七夕祭りではメイン会場。70万人以上が訪れるとかで、平塚・狭山と並んで関東三大七夕祭りのひとつだそうだ。商店街の道幅の広さは、七夕祭りのためなのだろうか。

 レトロな商店街、ドラマや映画のロケでも使われそうだなあ、などと思っていたら、本当に使われているらしい。たとえば、ドラマ版の「チア☆ダン」。土屋太鳳ちゃんが、茂原の商店街を歩いたのである。

 

 ともあれ、茂原という町は想像した以上に立派な都市だった。駅の南側だけでなく、北側にもちょっとした商店街があって、クルマ通りも人通りもそれなりに。高架の線路の脇には自転車や歩行者のための通路が設けられているが、これはきっと線路が地上を通っていた時代のいわゆる“廃線跡”だろうか。