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「家は狭いほうが生活の質が高まる」一級建築士が教える「幸せになれる家づくり」の絶対原則

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家づくりで気をつけるべきポイントは何か。一級建築士でYouTuberのげげさんは「大きい家を建てるとその分お金がかかり、部屋が広いほど室温を快適に保つのにエネルギーがいり掃除も大変である。一方で、小さい家なら建設費用が抑えられ、その予算を断熱性や耐震性といった『家の性能』にまわすことでより快適に、安心して毎日を過ごせて掃除もラクだ。家の広さをむしろ最小限にすることで、暮らしの質を上げる。それが、幸せになる家づくりの原則である」という――。

※本稿は、げげ『後悔しない家づくりのすべて』(サンクチュアリ出版)の一部を再編集したものです。

写真=iStock.com/mapo ※写真はイメージです - 写真=iStock.com/mapo

幸せになる家づくりの5つの鉄則

あなたは、なんのために家をつくりますか。家づくりは、建てることが目的ではありません。そこで末永く幸せに暮らせて初めて、成功といえるのです。

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ただ、幸せの定義は、人によって異なります。広い庭があるのが幸せ。家族が団らんできる居心地のいい場所があるのが幸せ。自然を眺めながら暮らすのが幸せ。趣味の空間に囲まれて暮らすのが幸せ……。挙げればきりがありません。

さて、あなたにとって「幸せな家」とはなんでしょう。

きっと今は、もやもやとしてはっきり定まっていないかもしれません。そんなあなたの「幸せな家」を形にしていき、実際に家づくりを行う際の羅針盤とするのが、この本の役割です。

間取り、デザイン、性能……。気になる話はたくさんあるでしょうが、各論に移る前に、まずは誰もが家をつくるためのベースとなる考え方として「幸せになる家づくりの5つの鉄則」を本稿ではお伝えしていきたいと思います。

性能、デザイン、コスト…仕事選びと家づくりは似ている

鉄則その1
全てを満たす家は、存在しない→何を優先して、何を手放すか

いきなり厳しい話になってしまいますが、タイトルの通り、「すべてを満たす家」は幻の存在です。

これは、「仕事選び」と似ています。給料、仕事内容、勤務地、勤務時間、人間関係……。すべて理想通りの仕事が見つかれば最高ですが、仮に見つかっても、その職場に選ばれるというハードルは限りなく高いかもしれません。

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