著者はネットで人気の「中華料理愛好家」。初の中国旅行で中華料理に魅入られてから四半世紀、中国各地の食べ歩きをライフワークとして来た。仕事で北京・広州・上海に計10年間駐在したこともある。
本場中国のシンプルな家庭料理のおいしさに衝撃を受けた著者は、知識と経験をもとに自身でもレシピを研究。その魅力を詰め込んだ本が、発売直後からスマッシュヒットしている。
「制作の過程では、とにかく著者の情熱に圧倒されました。作り方だけではなく、食材や中国の文化に関する豆知識を載せるなど、ページの隅々までぎっしり情報が詰め込まれています。すべて著者みずから執筆されたこだわりの文章です」(編集部の瀬谷由美子さん)
中華料理といえばオイスターソース、豆板醤に甜麺醤など特殊な調味料が必要なイメージがある。しかし本書のレシピはそうしたものを避けている点が特徴だ。
「著者と相談して、近所のスーパーで揃えられるような食材や普段使いしている調味料だけで作れるレシピにこだわりました。調理器具も、蒸籠や中華鍋のような特別なものがなくても対応できます」(編集部の豊田奈都子さん)
普段料理をしない人でもサッと作れて、お酒が進みそうなレシピも豊富。それもあってか、一般的なレシピ本と比べて男性ファンが多い印象があるそうだ。