『和食屋がこっそり教えるずるいほどに旨い鶏むねおかず』(笠原将弘 著)

「淡白でパサつきやすく、調理しにくい」というイメージを覆し、むしろ進んで鶏むね肉を使ってみたくなる。本書は、そんな鶏むね肉に特化したレシピが満載。

「第10回料理レシピ本大賞〈料理部門〉」入賞で、ヒットを加速させている。

「何万品目もの食品が値上がりしている今、安いだけでなく、低カロリー高たんぱくで旨みも強い鶏むね肉は、家庭料理の救世主になるのではと考えました」(担当編集者の澤藤さやかさん)

ADVERTISEMENT

 著者は、東京・恵比寿にある人気日本料理店「賛否両論」の店主。実家は焼き鳥屋を営んでいたそうで、鶏肉愛は人一倍。《いちばん好きな肉はと聞かれれば鶏肉と答える》という著者の、鶏むね肉を家庭で美味しく食べてほしいという熱い思いがこの本の随所から伝わってくる。そのひとつが、選び方、切り方、保存方法など、鶏むね肉の基本的な扱い方を説明した部分だ。

「実はここを知りたかった方が多かったようです。さらに、食材費は下げながらも食卓の賑やかさと味は格上げされるレシピが好評です。私の一番のお勧めは《塩糖水漬け》。鶏むね肉とは思えない、フワフワの食感になります」(澤藤さん)

 読者は女性が中心だが、健康のため・糖質オフのために鶏むね肉を摂りたい、しかしコンビニのサラダチキンはもう食べ飽きたという男性にも受けているそう。

2022年11月発売。初版9500部。現在13刷6万4700部(電子含む)