カズハの出身地が大阪であることも、韓国ファンにとってはアピールポイントだった。TWICEのサナやBilllieのツキなど、韓国で活躍する日本人アイドルを多く輩出した地域でもあるが、「大阪の人々に『パン』と銃を撃つ真似をすれば、みんな死んだふりをしてくれる」といった言説が浸透しているほど、韓国人にとって大阪は、「面白さ」の象徴として人気のある都市だ。
そんな大阪出身者に対して韓国人が持っていたユーモラスなイメージを、カズハは裏切らなかったのだろう。その証拠に、一部の韓国ファンは彼女に「赤ちゃん大阪コメディエンヌ」というニックネームをつけた。
ドラマチックな経歴とミステリアスな外見、そしてしゃべるとギャップのある美少女。そんな、韓国のファンが愛してやまない要素をカズハはすべて持っているのだ。
「大した努力もなしに人気を得た」という意見への“反論”
韓国メディアの取材で、彼女はデビューをこう振り返っている。
3歳からトウシューズを履いて、「私の人生には常にバレエがある」と信じていた。しかし、次第に「今後の私の人生にもバレエがあるだろうか?」という疑問を抱き始めた。そして、K-POPオーディションという人生の分かれ道を前に、果敢に「やってみよう!」と飛び込んだのだと。
合格を知らせる電話を受ける時さえも「詐欺ではないか」と思ったというが、傍目から見ていても彼女のデビューまで道のりは異例だった。
デビュー後の彼女の姿のみを見ている人からすると、「練習生期間もなくデビューし、大した努力もなしに人気を得た」と軽く言うだろう。しかし、カズハはこの道が決して順調ではなかったと反論する。
新曲「Swan Song」は、水面上では優雅に見える白鳥だが、その下では誰よりももがいているということをテーマにした曲だ。カズハは「LE SSERAFIMの堂々とした姿だけでなく、裏側に存在する悩みや不安についても話したかった」と打ち明けた。
舞台裏の血、汗、涙を表現
「(新作は)私たちも見えないところでたくさん努力して悩んでいるという、舞台の裏のLE SSERAFIMの血、汗、涙を表現したアルバムです。これまで堂々とした姿をたくさんお見せしたとしたら、今度は内面にフォーカスしました。その分、もっと率直で人間的なLE SSERAFIMをお見せできると思います」
2月19日に韓国で開かれた「EASY」リリースイベントでのカズハの言葉だ。電光石火のデビューを果たし、日毎に新たな魅力を見せる彼女が、K-POPの世界でどのように羽ばたいていくのか。今後も注目し続けたい。
翻訳=金敬哲
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