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悲劇の妻では終わらない…「ナワリヌイ夫人」として生きてきたユリアは大統領選でプーチンに反撃できるか

source : 提携メディア

genre : ニュース, ロシア

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3月17日の大統領選でプーチン再選阻止を呼びかける

亡命者が政治家に立候補することはできないのだから、夫が創設した「汚職防止財団」の活動を続ける以外に、夫の遺志をつなげてゆく方法はないかもしれない。汚職告発の窓口となり、協力者たちを束ね、汚職告発のシンボルとなる難しい仕事になるのではないか。

ユリアは、3月6日、動画を投稿し、ロシア大統領選の最終日となる17日に「反プーチン行動」への参加を呼びかけた。プーチンの再選が確実視される大統領選について、「完全な作り話でウソです。プーチンは好きなように結果を描けます」と批判。

「アレクセイが教えてくれたように、選挙を通じて私たちの存在を示す必要があります」「17日正午に投票所に来て、プーチン以外の候補者に投票するか、ナワリヌイと書いてもいい。これはとても簡単で安全な行動です」と訴えた。

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ユリアの服装は、今までには見たことがないような、真っ赤な服に真っ赤なマニキュア姿だった。彼女は今まで、かなり抑制された装いをしてきたのに。

国外から祖国ロシアに呼びかけるユリアは、今後どのような変貌を遂げるのだろうか。それとも人々の記憶から薄れてしまうのだろうか。彼女の選択と運命を見守り続けたい。

今井 佐緒里(いまい・さおり)
ジャーナリスト・欧州とEUの研究者
フランス・パリ在住。EU、国際社会や地政学、文化、各国社会等をテーマに執筆。ソルボンヌ(Paris 3)大学院国際関係・欧州研究学院修士号取得。駐日EU代表部公式ウェブマガジン「EU MAG」執筆。前大使のインタビュー記事も担当(〜18年)。編著『ニッポンの評判 世界17カ国レポート』(新潮新書)、欧州の章編著『世界で広がる脱原発』(宝島社)ほか。Association de Presse France-Japon会員。フランスの某省関連で働く。出版社の編集者出身。早大卒。
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