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「中学時代に二重整形、21歳で一重に戻した」医師からは「本当にいいの?」と…早稲田卒の女性が語る、整形をやめた理由〈わきが整形も…〉

加藤由起さんインタビュー#2

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「整形自体は肯定派」だけど…

――加藤さんは一重に戻しましたが、整形についてはどうお考えですか。

加藤 整形自体は肯定派ですね。整形がだめだとは一切思わないですし、一つの選択肢として自分がもっと美しくなれたり好きになれたりするのならとてもいいことだと思います。

 ただ、中学生で整形をするのは少し早めかなと思います。成長期ということもありますし、その時期に顔とかで悩むのは健康的じゃないのかなと。中学生の妹がいるんですが、私みたいに鏡の前で泣くこともなくて精神的にも健康的でいいなと思います。

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 私はSNSとかで可愛い子の写真や芸能人のアンチスレばかり見ていたので、余計に病んでしまっていたので。

――加藤さんが先ほどおっしゃっていた「白くて二重で細い子」が可愛いとされている風潮は以前と比べて減っていると感じますか。

加藤 逆に増えているのかなと思います。SNSや広告とかでも細い=可愛いみたいな情報で溢れていますし、K-POPが流行っていて、アイドルの体型を目指す子も多い気がします。

 私のTikTokにも中学生から「学校で一重をいじられて自分の顔が嫌いだったけど、ゆきちゃんの動画見て好きになりました」みたいなコメントを結構もらいますね。そういう子には、「今いる学校が全てじゃない、もっと優しい世界があるよ」と伝えています。

――加藤さんは周りの環境を変えることで、自分を好きになれることができたんですね。

加藤 今思うとあの時代はサークルとかでブスと言ってくる人が怖く、特に男性にブスで目障りだと思われてるんじゃないか、はしゃいでたら調子に乗ってるんじゃないかと恐怖を感じることもありました。でも、自分を肯定してくれる人たちとしか会わなくなったことで、そういう人がとても小さな人に思えてきて。

 自分の周りの友達や環境を変えるだけですごいメンタルもよくなるんだなって。悪口を言うのが当たり前な集団にいると、世の中の全員がそうなんじゃないかと人目も怖くなるけど、肯定してくれる集団にいると世界は優しい場所だと信じられるし、自分の可能性も信じられるようになりました。常に自分にプラスとなる決断をこれからもしていきたいです。

写真=平松市聖/文藝春秋

これからも一重の良さを伝えられるように

――加藤さんはSNSなどで美容を含めいろいろな発信をされていますが、今後の目標はありますか。

加藤 昔、一人でガーナに行ったことがあったんです。農村部の現地の方と一緒に生活する中で、自分はすごく恵まれている中で生きてきたんだなと感じたので、貧困問題などと関われるようなお仕事をしたいと思っています。

 あとはインフルエンサーとしてもどんどん動画を作っていきたいです。YouTubeを見ても、「一重可愛い」と発信する方は少なく、「二重になる方法」「二重の可愛いメイク」みたいなのが多いので、私は一重の良さを伝えられるようにこれからも発信していきたいです。

 日本の子たちが少しでも自分を愛せるようになるために自己肯定感を上げるような動画を作りながら、将来的にはイベントなどで実際に人と人との関係でも寄り添っていけたらいいなと思ってます。あと本も書いてみたいですね(笑)。

写真=平松市聖/文藝春秋
「中学時代に二重整形、21歳で一重に戻した」医師からは「本当にいいの?」と…早稲田卒の女性が語る、整形をやめた理由〈わきが整形も…〉

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