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1人でとんねるずさんの真似事を

――三浦さんはそもそもどういう経緯で役者の道に?

「本当に僕はただの大学生で。役者の道とかは考えたこともなくて。ただ、とんねるずさんが大好きで、よくスナックでMCみたいなことをしながら盛り上げて遊んでたんですよ」

元日本代表の“キングカズ” ©文藝春秋

――スナックはお父さんに連れて行ってもらった?

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「小学校の時からすごく連れて行かれて。それが身に染みていたというか、僕も自然とその場で楽しめるようになって。ずっとそういう教育を受けていたので(笑)。で、結構一緒に歌ったりしていた流れで、大人になってからも、1人でよくとんねるずさんの真似事をしながら楽しんでいたんです。それを見た知り合いが、『エンタメの世界に行け』と言ってくれて。その流れから、『こういう社長さんがお前に会いたがっている、オーディションが来週あるらしいぞ』みたいな話があって、オーディション会場に行ったのが本当に最初ですね」

オーディションは絶対落ちたと

 ——流れで辿り着いた感じで。

「そうですね。僕は芸人さんやミュージシャン、尾崎豊さんがすごく好きで。そういうところに憧れてはいたんですけど。僕には芸人さんのようなセンスも、ミュージシャンのようなセンスも全く無かった。だとしたら、自分にできることは何なのか。そんなことを考えていた時、オーディションを受ける前にちょうど読んだ本に『俳優は努力でなれる』と書いてあって。なるほど、才能じゃないんだって。ものすごく安易な入り口でした(笑)」

――オーディションはどうでしたか?

「レッスンの先生たちの前で何人かで受けるんですけど、そのレッスンの先生が、台本を読むというより、自分の中で感じているものを解放していくことを大事にしていました。即興劇ばかりやっていて、突然、設定だけを与えられたりとか。もしその先生が台本を重視する方だったら、僕は多分、この世界に入れなかったと思います。でも、僕が恥ずかしがりながらも一生懸命やってる姿が刺さったのかなと。タケシのさっきのシーンじゃないですけど、結構笑いは取れていました(笑)。ただもう帰ってからは恥ずかしくて。絶対落ちたと思って」

大谷結婚のニュースと同じ日に

――でも連絡が来たんですよね?

「そうです。連絡が来て。完全に忘れていたって言うとあれですけど。正直あんまり考えてなかったですね。1カ月後とかに連絡が来ました」

――ご両親にご相談されたのはどのタイミングですか?

「クリスマスだったんですけど(笑)。『こういう話があって、明日行ってくるわ!』みたいな感じでした」

――どんな反応でした?

「いや、別に無いですね。年末でしたしもうそれどころじゃなかったのか……(笑)。よくなんか『一言かけられましたか?』とか言われるんですけど、別に無いんですよ。『ブギウギ』でも、『出演決まって何か言われましたか?』と聞かれるんですけど、何も無いですね」

大谷と妻の真美子さん(ドジャースのSNSより)

――なぜでしょう?

「あんまり関心がないんじゃないですかね。この前、僕が『ブギウギ』を家で初めてちゃんと見た日があって。朝起きて、母親が見てくれてるのかな~と思ったら、大谷(翔平)選手の結婚のニュースばかり見てました(笑)。ちょうど同じ日だったんです。『ブギウギ、あ~今日か』とか言って。みんなマイペースなんです」