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出演者同士が楽屋裏で乱闘することも…

「BREAKING DOWN」は選考オーディションを公開するが、その時が、まさに「フェイスオフ」である。

 参加希望者の目標はまず参加だが、その先にあるのはただの一選手から、ひな壇の上に座れる選手になることだ。実力もさることながら「個性」が重要視される。

 そこでアピールのために派手な「フェイスオフ」が行われる。横にいる候補者との乱闘はお決まりで、ひな壇に並ぶ「格上選手」や「選考者」と出演希望者が揉めることもある。

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 地上波に出演することが難しい全身刺青の選手や、前科持ちの出演者。また不良同士が過去の遺恨を理由に暴れる。楽屋裏での乱闘など、ややプロレス気味のバラエティと、1分全力の格闘技を高いレベルで融合することに成功したコンテンツだ。

 当初はYouTubeのみでの配信だったが、現在では、試合などはABEMAが有料で配信するようになっている。

写真はイメージです ©mapo/イメージマート

合格通知が来てオーディションに参加することに

 アンディ南野氏の提案に対して私が難色を示したのは、「BREAKING DOWN」の代表取締役が朝倉未来氏であることだ。朝倉氏は、あの「THE OUTSIDER」出身である。実際に襲撃したその日、弟の朝倉海選手は、選手としてあの会場にいたのである。

 こうした経緯からも襲撃犯の私を運営サイドが採用するとはとても考えられなかったからだ。

 暗澹たる気持ちになった私が「任せる」と気のない返事をしたところ、アンディ南野氏は喜々として書類を作成してくれた。

 ところがどうしたことか。しばらくすると「合格」の通知が来て、私はオーディションに参加することになったのである。