店は喫茶店のような雰囲気
訪問したのは土曜日の午後1時過ぎ。店には仕事途中の男性が2名、妙齢の女性が1人そばを啜っていた。立ち食いとあるが、4人用テーブル1つに、1人用テーブルが2つ、そして6人用のカウンターとすべて椅子が配置されていて、ちょっとした喫茶店みたいな雰囲気である。
さっそくメニューから「ゲソ天そば」と「カレーライス」を注文した。現金先払い。「ミニカレーライス」はないか聞いたところ、「あったんだけど普通と同じサイズ、同じ値段だったから、ミニはやめちゃったんですよ」との面白い回答が返ってきて目をシロクロ。店内ではなぜかスウェーデンの伝説的ポップグループABBAの映像が流れている。なんだか不思議な雰囲気である。
ほどなく「ゲソ天そば」と「カレーライス」が完成したので取りに行く。「ゲソ天そば」はゲソと紅生姜のかきあげが2つのる。なかなか彩りがきれいだ。そして「カレーライス」は280円とは思えない立派な量である。
まずつゆをひとくち。出汁がじんわり利いてふくよかな味である。返しも適度な塩梅だ。かきあげはカラッと揚がっており紅生姜の味がいいアクセントになっている。そばは松本本店とは関係なく普通の茹で麺を使用しているようだ。
そして、この「カレーライス」は豚肉も人参やジャガイモなどの野菜もゴロゴロ入っていて、これで280円はあり得ない。しかも家庭の味みたいにうまいのだ。後続の注文をみていると「カレーライス」をセットにする人が多いのも頷ける。
松本の手打ちそば屋との関係は…
食べ終えたところで、「米十」の店長の方にいろいろ質問してみたのだが、驚きの展開になっていった。まず一番聞きたかったこと「なぜ松本の人気手打ちそば屋が、東京に店を開いたのか?」を質問してみた。