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「SMAPの解散騒動と重なる」という声も

 日本では、「大手芸能事務所と人気グループを育てた人物が対立」という構造が「旧ジャニーズ事務所の“SMAPの解散騒動”と重なる」という声も上がっているが、韓国人の脳裏によぎったのは、1年前の出来事だ。「FIFTY FIFTY(フィフティフィフティ)」が所属事務所と対立し、K-POP界から追放された過去である。

 中小音楽レーベルATTRAKT(アトラクト)所属の4人組ガールズグループ・FIFTY FIFTYは、2022年11月にデビュー、2023年2月に発表したデジタルシングルの「キューピッド」は16週間も「ビルボードHOT100」にチャートインする大ヒットを飛ばして、“K-POP界のシンデレラ”としてまたたくまに人気を獲得した。

2022年にデビューしたFIFTY FIFTY。契約を巡る訴訟の末、最終的には事務所がメンバーの3人の契約を解除し、事実上の解散となった(FIFTY FIFTYのインスタグラムより)

 だが、FIFTY FIFTYの3人のメンバーがデビューからわずか7ヶ月後に「不当な待遇を受けた」として、ATTRAKTに対する専属契約効力停止仮処分を裁判所に申請するという騒動が発生。

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 彼女たちの訴訟には、FIFTY FIFTYを生んだアン・ソンイル統括プロデューサーが後ろで糸を引いていたという疑惑も報じられた。両者は泥沼の争いを繰り広げた末に、FIFTY FIFTYの3人に対するATTRAKTの専属契約は中止。だが、大衆から「裏切りのアイコン」というレッテルを貼られた彼女たちは以後の活動が不透明になっただけでなく数百億ウォンに達する損害賠償金と違約金を巡り、今もまだATTRAKTと訴訟中だ。

 もし、NewJeansの5人がミン代表の手を握ってHYBEを離れることになれば「第2のFIFTY FIFTY」になるのではないかというのが、K-POP界全体とファンの憂慮だ。

 そして、K-POP史上最大規模とも言える今回の全面衝突は、25日に行われたミン代表の記者会見によってさらに泥沼化していく。