専門家が指摘する“K-POP界の問題点”
文化コンテンツ学を専門とするキム・ホンシク中源大学教授は、今回の異常事態の原因の一つとして、“マルチレーベル体制”の本来の目的を果たせていないK-POP界の運営方式を問題視する。
「HYBEは、BTSのBIGHIT MUSICをはじめ、 NewJeansのADOR、 LE SSERAFIMのSOURCE MUSICなど多数のレーベル(レコード会社)を保有して『マルチレーベルシステム』で運営しています。このマルチレーベルシステムは、韓国内では2018年にJYPエンターテインメント(※TWICEやNiziUを擁する会社)が初めて試み、現在はK-POP界の主流となっています。
もともと、マルチレーベルの本来の目的は、『多様なレコード会社を通じて多様な音楽を追求する』ということでした。しかし、今のK-POP界はこの利点を生かすどころか、似たようなスタイルの音楽を量産しています。現在、K-POP界の親会社とレーベル間の関係は、まるでメーカーの親企業と系列会社の関係のように垂直的な構造。業界全体の発展に向けても解決されるべき課題であります」
「ミン代表は“呪術経営”していた」HYBEが報道陣に公表したこと
そして4月25日。ADORのミン代表が開いた記者会見により、事態はますます泥沼に陥っている。
まず、ミン代表が25日の午後3時に緊急記者会見を行うと予告。すると HYBEは報道関係者に、「非常に重要な事実が発見された」というメールを送った後、緊急の報道資料を出した。タイトルは、「ミン代表が深刻な“呪術経営”をしている状況を把握した」。
そこには「ミン代表はスタッフの採用から経営全般に至るまで、女性シャーマンの助言を受けて履行してきた」「BTSは軍隊(兵役)に行くのがミン代表にとって有利だとし、シャーマンに呪術行為で軍隊に送るよう依頼した」というセンセーショナルな内容が綴られていた。