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既に全国の知事が危機感を共有している人口減少。青森県の宮下宗一郎知事は「人口減少が進んでいくことは、確かな未来としてその通りです。消滅可能性自治体というのは一種のアジテーションで、煽動的にそのようなことを言って、何らかの行動を促したいということだけだというふうに思っています」と語った。
出生率の向上対策は国の役割ではないかという指摘が知事の間で噴出していることについても、ドライな反応だった。
「(国は)求めてもやってくれないからね、あんまり。今はもう、自分達でどうしなきゃいけないか考えることの方が大事かなと、知事になってからすごく思うようになりました(2023年6月就任)。今の青森県にいる若い人達が、どういうふうなことを考えて出て行ってしまうのか。出て行った人が戻って来ないのは何でなのか。突き詰めて考えていった方が、自分として前向きな仕事をできるような気がします。
国全体の課題が地方に押しつけられているということは確かにその通りなんですけど、自分達ができることを考え始めないとだめな時代なんですよ。これは県庁だけじゃないです。皆がどう取り組むかの方がたぶん大事なんですよね。そこを忘れてしまうといけないと思うので、国に何だかんだと言うことを考えるより、自分は青森県知事としてできることを考えていった方がいいかなと思います」
解決には「非常識的な施策を国が打つしかない」
「アジテーション、アジテーショナルといった方がいいか、煽動的な言葉に負けずにやるべきことをしっかりやって、県内で若者が自由に未来を描き実現できる社会を実現したいと思っています」
現状をどうするか。悩んだ末に紡ぎ出された言葉なのだろう。
しかし、具体的に行動することがどれくらい難しいか。