北陸新幹線が延伸開業して、もうそろそろ2か月である。新幹線が延伸したということは、新しい終着駅が生まれたということでもある。
これまでは、東京から見たところの北陸新幹線の終着駅は金沢駅だった。それが延伸して誕生した新しい終着駅。それは、福井県の敦賀駅だ。
東京駅から敦賀駅までは、北陸新幹線のほとんど県庁所在地しか停まらない「かがやき」に乗って、3時間と20分くらい。東海道・山陽新幹線に例えれば、岡山駅をちょっと過ぎたくらいのところである。
ただし、北陸新幹線にこだわらなければ、これはちょっと遠回りだったりもする。実は敦賀駅、東京から行こうとするならば、東海道新幹線の「ひかり」にでも乗って(名古屋駅で「のぞみ」から「ひかり」に乗り継ぐパターンでもいい)米原駅で特急「しらさぎ」に乗り継ぐ方が30分ほど早い。
このあたりは乗り換え案内アプリでも使っていただければたちどころに最適解が出てくるので、ここでくどくど書く必要もあるまい。いずれにしても、北陸新幹線が延伸開業したことで、東京駅を出発する列車の終着駅ラインナップに「敦賀駅」が加わったことだけは間違いない。
「敦賀」が終着駅になると何が変わる?
そこでさっそく北陸新幹線に乗って敦賀駅にやってきた。多少時間がかかるとはいえ、東京駅から乗り換えナシで行くことができるというのは、これはなかなかありがたい。ただし、これは関東人からの一方的な見方に過ぎないことは言うまでもなかろう。
東京とは反対、つまりは関西の人たちがこれまで福井や金沢といった北陸の諸都市を訪れようとしたら、特急「サンダーバード」に乗れば乗り換えナシ。それが北陸新幹線が延伸したおかげで、わざわざ敦賀駅で特急「サンダーバード」から新幹線に乗り継ぐ必要が生じてしまった。「これはかえって不便じゃないか」などと、あおり立てるような向きもあるようだ。