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「調子の悪い姿も見せないといけない」海外から熱視線「SHOGUN 将軍」藤役・穂志もえか(28)が語る、相撲愛と美意識《撮影のため8カ月滞在したバンクーバーでは…》

穂志もえかインタビュー#3

source : 週刊文春Webオリジナル

genre : エンタメ, 芸能

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 先月最終話を迎え、世界中で大ヒットを記録している「SHOGUN 将軍」(日本ではディズニープラスの「スター」にて配信中)。

 主演の真田広之がプロデュースにも加わり、ハリウッドの製作陣が壮大なスケールで描いた本ドラマ。ジェームズ・クラベルのベストセラーを原作に、徳川家康や三浦按針ことウィリアム・アダムスといった日本史上の人物にインスパイアされた登場人物が、関ヶ原の戦い前夜をモチーフにした権謀術数の渦巻く時代を生きる物語だ。

 戦乱の時代に翻弄され、日本に漂着したイギリス人航海士ジョン・ブラックソーン(演:コズモ・ジャーヴィス)の妻となる女性・宇佐見藤を演じ、その演技力で海外からも熱い注目を集める女優・穂志もえかに、撮影のための8カ月にわたるバンクーバー滞在や、プライベートの趣味について話を聞いた。(全3回の3回目/1回目2回目を読む)

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撮影で8カ月バンクーバーに

――バンクーバーではどのような生活を送っていたのでしょうか。

穂志 生活上のことはサポートをしていただいていたので、大きな不自由はなく暮らすことができました。とはいっても日本人キャスト・スタッフの大半は外国での生活には不慣れだったので、みんなで協力し合いながら。あそこのスーパーのお肉がいいよとか、良いレストランがあったよとか、どこどこの公園が気持ちよかったから今度一緒に行こうとか、オフの時間も楽しく過ごさせてもらいましたね。

 撮影がなくて、リハーサルも稽古も入っていない日も結構ありました。現地の日本人の友達もできたんですけれど、先住民関連のことを教えてもらったり、バンクーバーにおける日系人の歴史を見られる資料館に車で連れて行ってもらったりしました。

 当時は不安もあって一人でガンガン行動する余裕も勇気もなかったですが、今思うと、もっと積極的に色んなところに行っておけばよかったなと思います。

©杉山拓也/文藝春秋

――バンクーバーでの滞在期間中、英語はどれくらい上達しましたか?

穂志 滞在中はずっと英語の勉強をしていましたし、今も続けています。英語で何を言っているのかは、難しいことやすごく早口とかでない限り大体分かるようになりました。滞在中にだんだん聞き取れるようになっていった感じですね。

 話す方に関しては、現地スタッフのドライバーさんと仲良くなったのが結構大きかったかなと思います。そのドライバーさんは、私が流暢には喋れないということを分かった上で、何を言おうとしているのか汲み取ろうと親身に聞いてくれたので。彼女には人生相談のような深い話もしたことがあります。そういう相手がいたこと、そしてちょっと踏み込んだ話をするっていうのは、英語を上達させるうえで大きかったかなと思いますね。