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 数多くの主演ドラマを持つ織田さんですが、ざっくりわけると主人公像は2パターン。徹底的にクールかつスマートなエリートキャラか、ちょっと抜けたところもあるが芯は熱いキャラか。どちらかに該当することが多いのですが、『振り返れば奴がいる』が前者の主人公像の礎になっていると思うのです。

 そのクールなエリートキャラは、2018年と2020年に放送された織田さんの主演連ドラ『SUITS/スーツ』シリーズなどにも通底しています。余談ですが、『SUITS/スーツ』は鈴木保奈美さんもレギュラー出演しており、織田さんとは『東京ラブストーリー』以来、27年ぶりの再共演ということでも注目を集めました。

鈴木保奈美 ©時事通信社

『踊る大捜査線』がモンスターコンテンツに

『東京ラブストーリー』、『振り返れば奴がいる』などのヒットにより、トップ俳優の座に登りつめていた織田さんでしたが、最大のターニングポイントが訪れたのは1997年。

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 連続ドラマ『踊る大捜査線』(フジテレビ系)が放送されたのです。

 連ドラ版は最終話こそ視聴率23.1%と大台突破しましたが、全話平均は18.2%。当時の水準で考えるとスマッシュヒット程度で、大ヒットとは言えないレベルでした。

『踊る大捜査線』が“化けた”のは劇場版になってからで、1998年の『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』は興行収入101億円。そして、2003年公開の『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』ではさらに上回り、興行収入173.5億円を叩き出します。これは現在も更新されていない、日本の実写映画における堂々1位の記録なのです。

映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』製作発表記者会見

 その後、2010年に『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』、2012年に『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』が公開されてシリーズが完結しており、今年の3月、12年ぶりにリブートが発表されたという経緯でした。