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 そんな有吉の性格を見抜いていたのが、『マツコ&有吉の怒り新党』とその後継番組『マツコ&有吉 かりそめ天国』(いずれもテレビ朝日系)で共演を続けるマツコ・デラックスである。10年ほど前、『怒り新党』について有吉と同番組の進行役の夏目三久とそろって取材を受けたマツコは、有吉の結婚相手にはどんな人がふさわしいかと訊かれると、《いや、この人誰でもいいと思うよ。(中略)結局、この人が合わせるのよね、どうせ。だから、よっぽど、くそみたいな女だったら止めるけど、そうじゃなかったら、この人は誰とでも、結婚したらうまくいくだろうしね》と答えた(『女性自身』2013年8月20・27日号)。

(左から)夏目三久、有吉弘行、マツコ・デラックス

 これには有吉自身も、《俺もそう思う! 結局、僕は誰でも一緒だと思います》と即座に同調している(同上)。ただ、まさか、その相手がこのとき同席していた夏目になろうとは、当人たちも含め誰も予想しなかっただろう。

夏目三久と結婚・第一子が誕生

 夏目とは、2016年、あるスポーツ紙で「年内結婚へ」と報じられて二人がそれぞれ否定するということがあったものの、2021年4月にゴールインする。『怒り新党』は2017年に最終回を迎えたが、この結婚発表の直後と、同年9月に夏目が仕事を離れるにあたって特番として復活し、夫婦そろって出演している。今年3月には、有吉がパーソナリティを務める『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN系)で彼女とのあいだに第一子が生まれたことを発表した。

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 有吉はかつて再ブレイクした頃、早くも次にピンチに陥ったときに備えて、《子供を作って、好感度ナンバーワンを目指すっていうのが次の目標ですね。毒舌って言われてたのが次は好感度タレントってなると、そこは“世間を騙しきったゴール”だと思うんですよね》と、冗談とも本気ともつかないことを語っていたことがある(『週刊実話』2009年9月11日増刊号)。

 いまや仕事でも私生活でも安定した地位を得た有吉。それでも昔からのファンは彼に裏切られたとは思わず、むしろ、紅白の司会を務めながらもなお毒舌キャラを捨てない彼に喝采を送っている。ひょっとすると、彼の言っていた「世間を騙しきったゴール」とはこういう状況を指すのか。とすれば、あっぱれと言うしかない。