〈あらすじ〉
佐渡島の鉱山で清掃の仕事をするキイ(大竹しのぶ)は、施設内で倒れている女(小松菜奈)を発見する。彼女には過去の記憶がなく、自分の名前も覚えていなかった。「ミドリ」と名付けられた彼女は、館長(田中泯)の許可を得て清掃の職を得る。
そんなある日、猫の気配に導かれ、ミドリは自分と似た境遇の男性アオ(松田龍平)と出会う。互いに惹かれ合う2人だが、アオと親密そうな女性ムラサキ(石橋静河)が現れ、ミドリの心はかき乱される。一方、自身のジェンダーに悩む高校生の透(片岡千之助)は、母(内田也哉子)に内緒で縄を綯(な)っていた――。
〈解説〉
現世と来世の狭間にあたる世界に、謎めいた男女の運命を映し出す幻想奇譚。『ブルー・ウインド・ブローズ』に続く、富名哲也の脚本・監督作。101分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★☆☆ずいぶんと気取りまくったセリフの数々。「私たちはどこから来て、どこへ行くのでしょうか」なあんて。文学的な(?)2人。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★☆☆☆風景を見る眼の備わった監督だが、いくら異界が舞台でも暗い画調で押し続けることはない。意図的な「静止」が多すぎる。
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斎藤綾子(作家)
★★★☆☆日本家屋の佇まいも、澄み切った景色も、摩訶不思議な関係も楽しめた。だが説明するような展開に興を削がれて残念。
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森直人(映画評論家)
★★☆☆☆幽玄的なスローシネマで、審美性と演劇性が濃い設計思想。キャストの豪華さに驚きつつ、やや生硬な作為が目立つ感も。
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洞口依子(女優)
★★☆☆☆既視感以前の模倣感? 的確な言葉見当たらず躊躇。それぞれ役者(特に小松や内田)の魅力生かし切れず、見本市みたい。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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わたくしどもは。(テツヤトミナフィルム)
5月31日(金)より新宿シネマカリテほか全国順次公開
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