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メインキャスト3人は撮影前に6週間のテニス特訓
だが、テニスの特訓が始まると、ゼンデイヤの抱く恐れは大きくなっていった。
「この映画をやるまで、テニスについて知っていたことといえば、ヴィーナスとセリーナ・ウィリアムズ姉妹だけ。
撮影前に6週間の特訓期間があり、すばらしいコーチが私、マイク(・フェイスト)、ジョシュ(・オコナー)を指導してくれたのだけど、初日から不安でいっぱいだった私は、どんどんフラストレーションを募らせていったわ。
私の打ったボールは、コートの中に入らないどころか、木に飛んでいったりしたのよ。テニスは、やろうと思ったら誰でもすぐできるものではないの。何かをつかめたと思っても、翌日にはまた後戻りしていたりの連続だった」(ゼンデイヤ)
ダンサーが振り付けを覚えるような感じで
そんな彼女は、グァダニーノが用意した、綿密なストーリーボードを見て、新たなアプローチを見出す。
「テニスのシーンの動きはすべてきっちり決められていて、ストーリーボードに描かれていたの。それで私は、ダンサーが振り付けを覚えるような感じでやれば良いのだと気づいたのよ。そこからは、テニスのシーンで私のスタントダブルをやってくれる女性の動きを見て、できるだけそれに似せるようにした。それが突破口になったの」(ゼンデイヤ)