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 その方の条件にピッタリの相手がいて、「こんな素晴らしい人、もう私は見つけられないわよ。この方と進めましょう。相手の方は真剣交際に行きたいっておっしゃってくださってますよ」と言ったんですけど、「年収も他の方たちよりも倍ぐらいで申し分ないんですけど、声が高くてダメなんです」と。

ーー“年収は高く、声は低い”が良かった。それは女性ですか。

植草 女性です。「なんで声が高い方がお嫌いなの?」と聞いたら、「前に付き合ってた彼氏の声が高くて嫌だった」とか。過去の出来事が原因になっていたんですね。

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二次元の世界に囚われすぎて現実を見られない方も

ーー結婚や結婚相手に対する理想が高すぎるという話も聞きますが。

植草 アニメやドラマを見て、現実の世界とごちゃごちゃになっている方が40代以降で一定数いらっしゃいますね。「アレに出てくる、誰々って人が好きで」とおっしゃいます。

 

ーーそれ、どうにもできないじゃないですか。

植草 だから、「地上に降りてきて!」っていつも言うんです。「雲の上にいないで、地上に降りて。地上の世界を見てみて。電車に乗ってみて。右に座っている男性、何を着てる? 前に座っている男性は、どんな顔をしていて、どんな体型か見てみて」と話します。

 でも、ちっとも見ないんです。電車でもどこでも、スマホを見ちゃっているので。スマホに集中しているせいで五感が鈍くなって、人間というものがどんなものだったか把握できなくなっているんです。

ーー大変ですね。

植草 だから、「会社の人たちもよく見てね」とも言うんです。電車と違って、会社だったら対面して仕事をしなきゃいけませんから、どうしたって目に入るじゃないですか。「会社の人が50代でも、おじさんとは思わないで。あなたと同じで、年相応の方じゃないですか」といったことを具体的かつ理論的に、伝えていくんです。

 

プライドを傷つけずにお断りの理由を伝えるには…

 女性は「おじさん」ってよくおっしゃいます。ご自分が40歳だとしますよね。それで45歳の男性と会いますよね。すると、ご自分の40歳はどこかへ行っちゃって、「すっごいおじさんでした」と言ってしまう。

 男性もそうですよ。「すっごいおばさんが出てきた」とか。その都度、私が「それ失礼ですよ。そんなあなたは何歳ですか?」って返しますけど。

ーー断られた理由を伝えるのも難しそうですね。

植草 「お相手は、こういうお気持ちなのよ」とか、「こういったことを求めてます」というのは言い続けなきゃいけないですよね。だって、ピッタリはまるのは相手あってのことじゃないですか。相手が求めるものはこういうことだと言い続けて、そこで気づきを持ってもらうしかないんです。

 みなさん、お見合いをしていてもフラれていくわけですから。何回も、何十回も会っていくんです。最高で200回ぐらい、お見合いしている方もいます。そのなかで、お断りの理由を告げて、気付いてもらって、次に向かうんです。