大金を手にした夫婦は、安政が刑期を終え出所した後、夕張市南部青葉町に白亜2階建ての自宅兼事務所を新築。高級車リンカーンを購入したり、子供たちにポニーを買い与えたほか、経営するスナックの改装、ダイエット食品店の開業など浪費を重ね、わずか2年足らずで保険金を使い果たしてしまう。

ヤクザが店番のアクセサリー店も失敗

 ちなみに、信子は保険金の一部で「ショップ」というアクセサリー店を開き、贈答品・文房具・学習机・キャラクター商品などを取り扱っていたが、店員を雇わず組員が店番をしたため、客が寄りつかなかったという。

 もともと夕張の炭鉱業は、1970年代から閉山が相次いでいたが、新炭鉱事故で急速に衰退。夫婦の事業も例外ではなく、保険金を使い切った後は多額の借金を負うようになり、そこで生活を立て直すべく札幌でデートクラブを開業しようと考える。

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 保険金殺人は、その設立資金を作るため計画・実行されたものだった。

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