「猫猫が不老長寿の薬を求めて日本の奈良を旅する」
JR東海は最近の「推し旅アップデート」キャンペーンの中で、この「新幹線の速度が一定の速度に達したときに提供する」という仕組みを使うようになった。一定の速度が時速何キロかは明かされていないけれど、新幹線ならではとなると、おそらく自動車が公道では出せない速度だろう。JR東海によると、東京~新横浜間では再生できないかもしれないとのことだ。
ところで「新幹線で一定の速度を超えるとスイッチが入る」で、邦画ファンは高倉健さん主演の「新幹線大爆破」を連想すると思う。そういえば今年2月、草彅剛さん主演でリメイクし、Netflixで製作されるという発表があった。いまやGPSを使えば簡単に……これ以上はやめておこう。公開が楽しみだ。
さて、「薬屋のひとりごと」に話を戻すと、スタンプラリープロローグドラマの出演は声優の悠木碧さんだ。アニメの猫猫役、というより、その前から小説の付録のドラマCDで出演されていた。スタンプラリープロローグドラマでは、「猫猫が不老長寿の薬を求めて日本の奈良を旅する」という設定が明かされた。公式サイトにも掲載されていた。なるほど、架空の中華世界と現実の奈良がきれいにつながった。
新幹線車内で聴けるボイスドラマはもうひとつ。ある風景が見られる場所で聴ける。これは公式サイトにない情報だから、乗ってみてからのお楽しみだ。コラボの期間中にぜひ楽しんでいただきたい。
鉄道ファンにとって奈良の旅は楽しい。なぜなら近鉄特急に乗れるから。京都で新幹線の中央口の改札を出て、そのまま進むと近鉄の改札口だ。8時30分発の近鉄奈良行き特急を見送り、8時50分発の特急近鉄奈良行きに乗った。なぜなら2階建て特急ビスタEXだから。この電車は30000系といって、1978年から1985年まで製造された。古い電車だけど、2階建て車両が珍しかった頃の僕の憧れだ。
京都発近鉄奈良行きの列車は、大和西大寺で近鉄奈良線に入る。この駅は近鉄京都線と近鉄橿原線と近鉄奈良線が平面交差し、さらに西大寺車庫を出入りする線路もある。分岐器が複雑に並んでおもしろい。
さらに大和西大寺を出ると、線路は平城宮跡を横切っていく。これは先に近鉄奈良線ができて、あとから平城宮の研究が進み、発掘調査が行われ、史跡の範囲が広がったからだ。2020年に線路を移設して立体交差にする構想が出たけれど、2023年に費用対効果の問題で白紙に戻った。近鉄奈良線も開業から110周年を迎えており、現在の景色も歴史の一部と言えそうだ。