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フルカラーの原画を前に感動で泣きだす人も…『薬屋のひとりごと』×JR東海×奈良の異色コラボ、“毒見体験”の想像以上の難易度とは

フルカラーの原画を前に感動で泣きだす人も…『薬屋のひとりごと』×JR東海×奈良の異色コラボ、“毒見体験”の想像以上の難易度とは

スタンプラリーのボイスで猫猫が興奮

2024/06/22

genre : ライフ,

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「あをによし」は主に京都と奈良を結ぶ列車だ。京都と奈良と大阪を結ぶ運行もある。近鉄奈良、京都間は約35分。乗車券760円、特急料金520円のほかに、特別車両料金210円が必要。さらに、2人用、4人用の組み合わせしかないため、1人用の販売は無し。2人用をひとりで使う場合は、子ども特急料金260円と特別車両料金110円が必要だ。こども用乗車券は免除してくれる。合計1860円になる。

 ちょっとお高いけれど、私の推しは「鉄道」だった。これも推し活だ。ゆったりしたハイバックシートに身体を預け、広い窓から平城宮跡を眺める。車内限定のバターサンドは車体と同じ紫色。もうひとつ紫色のモンブランもいただく。珈琲を楽しみつつ、奈良の旅を振りかえった。

近鉄特急「あをによし」。推すよねぇ
2人掛けカウンターは景色と連れの両方が視界に入る。会話も弾む
「あをによし」が平城京を通り抜けていく

 今回の収穫は、スタンプラリーのおかげで「ならまち」を楽しめたこと。奈良に何度か訪れているけれど、大仏殿など名所旧跡巡りが主で、近鉄奈良駅の足もとの「ならまち」は通り過ぎてしまった。だから洋食「みよし」も「元興寺」も私には大発見だ。

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 そして「薬屋のひとりごと」のファンの嬉しそうな様子が心に残る。菊岡漢方薬局、今西清兵衛商店、展覧会を楽しむファンの皆さんは嬉しそうだった。推しの猫猫と旅するために新幹線に乗ってやってきた。きっと大満足の旅だっただろう。

 そしてなにより、この仕掛けは鉄道会社のJR東海というところに私は感動した。「推し」は旅のきっかけになる。推しのために新幹線に乗る人がいる。JR東海は新しい需要を開拓し、そのノウハウを貯めている。奈良に行くなら近鉄の旅も楽しめる。鉄道好きなら「推し旅」の楽しさも2倍だ。

旅を振り返る「動くカフェタイム」

「推しのみんなも鉄道を好きになれば良いのに」。あ、これは「私のひとりごと」です。

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

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